乳幼児が胃腸炎になった時のお風呂や食事の注意点

乳幼児になると外に出るシーンも多くなり人との接触も増え、ウイルス性の胃腸炎がうつることも増えてきます。

乳幼児になると安全な母乳だけでなく、いろいろなものを食べるようになり、細菌による感染性胃腸炎になることも増えてくるのです。

急に下痢や嘔吐などを起こしたときの対処法や、改善するまで生活などについて考えてみましょう。

胃腸炎かな?と思った時の症状

嘔吐

嘔吐は脳にある嘔吐中枢が刺激されることで起こると言われています。
刺激されると胃の出口が窄まり、胃の入り口緩むことによって、胃に入っていたものが逆流します。

特に乳幼児に多いノロウイルスやロタウイルスなどの感染性の胃腸炎は特に、一気に突然この嘔吐が起こります。
また、子供は吐き気を感じると、嘔吐が起こるかも知れないと感じてトイレに駆け込むなどの行動を起こすことがあります。

気持悪いと親に訴えたときには、もう嘔吐直前だったりすることも。
特に嘔吐物から、家族、周囲への感染リスクも高いため、具合が悪そうだったり気分が悪そうだと思ったときには、早めに洗面器やビニール袋を用意しましょう。

下痢

胃腸炎の場合、下痢だけでなく吐き気を伴う場合が多いと考えられます。
吐き気を伴う下痢は、食べ過ぎや水分の取り過ぎなどによる急性胃腸炎の場合も。

また、ウイルス感染による下痢の場合は発熱や咳など、風邪のような症状が見られることもあるので、風邪だと軽く考えないようにしましょう。

他にも細菌などによって起こる胃腸炎は食べたものの消化の悪いものであったり、腐敗して細菌などが繁殖していたものを食べた場合も起こります。
吐き気や腹痛などを伴い、下痢、嘔吐、腹痛が同時に起こるときもあるのです。

発熱

胃腸炎における症状としての発熱の場合、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢などが伴います。
ただし、発熱による吐き気もあるので、発熱と吐き気だけでは単なる風邪などの可能性もあるのです。

発熱を伴う胃腸炎ではノロウイルスやロタウイルスなどの場合もありますが、この場合は嘔吐や下痢が伴います。

また、発熱と腹痛、吐き気などは虫垂炎の可能性もあるので、痛みの部分のチェックなども必要です。

まずは病院に行って薬をもらおう

胃腸炎にはノロウイルス、ロタウイルスのようなウイルス性の場合は、すぐに医師の治療が必要です。
特に子供の場合、嘔吐や下痢が強く脱水状態になって命の危険にもさらされることもあります。

他にも細菌によるO-157のような胃腸炎も、放っておくと危険な場合もあるので注意しなければなりません。

また、発熱や吐き気、腹痛などの症状は胃腸炎ではなく虫垂炎の可能性もあり、この場合も手遅れにならないために早めの医師の診断が重要です。

このように子供が吐き気、嘔吐、下痢、発熱などを発症した場合は、すぐに病院で診察を受けることがおすすめです。

胃腸炎の時は消化に良い物を食べさせよう

消化に良い食事

どのような原因でも胃腸炎を起こすと胃腸機能はとても弱ってしまいます。
そのため、できるだけ胃腸を休ませてあげるためにも、消化の良いものを中心にした食生活が大切です。

柔らかいもの、油っ気の少ないもの、味の薄いもの、細菌の繁殖のない温めたものなどを意識し、腸が弱っているので少量から少しずつ増やしていきましょう。

また、加熱して食べる食材はしっかり火を通すことも大切です。

二枚貝等ノロウイルス汚染のおそれのある食品の場合、ウイルスを失活させるには、中心部が85℃~90℃で90秒間以上の加熱が必要とされています。

引用元:首相官邸ホームページ

消化に良いおやつ

少し良くなると、子供はおやつを食べたくなるものです。
食事は消化の良いものを食べ過ぎないようにしますがそれだけでは栄養的に足りないため、おやつも大切な栄養補給の方法となります。

そこで柔らかく、油っ気が少ないく消化の良いおやつを食べるようにしましょう。

食事だけでなく、おやつもあまり食べたがらないときには無理に食べさせるのは避けますが、食欲が出てきたら、少しずつ食事やおやつを増やして元の状態に戻すようにしましょう。

飲んでも良い飲み物

胃腸炎で一番注意したいことは、脱水症状になることと低血糖になることです。
特に嘔吐や下痢が激しい場合は水分補給が重要ですが、特におすすめは経口補水液やイオン飲料などを飲ませましょう。

ただし、水分は冷えたものではなく、常温かぬるま湯程度の温度にします。

お腹が弱っているので、水ならペットボトルタイプの購入した水か、水道の水なら一度沸騰させてからぬるくしたものがおすすめです。

低血糖になっているので、砂糖や蜂蜜を入れたものを飲ませましょう。

また、胃腸に良いと言われているリンゴのジュースを作り、水で2倍に薄めて飲ませます。
だいぶ良い状態になったら、薄めなくてもOK。
リンゴには整腸効果もあり、味もすっきりしています。

お風呂は体調に合わせて

お風呂に入る子供

熱がある時

胃腸炎でも発熱するタイプの場合、やはり38度以上の場合は体力も相当なくなっているので、お風呂は控えるようにしましょう。

しかし、発熱がないときには、さっとお風呂やシャワーで体を清潔にすることは問題ありません。

ただし、体調を見て、もしぐったりしているときには、体力の消耗が激しかったり脱水の可能性もあるので、お風呂は避けましょう。

嘔吐は無くなったけど下痢が続く時

吐き気や嘔吐が治まったら、特に発熱がない限り下痢だけならシャワーやお風呂で体をきれいにすることは大切です。
しかし、相当体力を消耗している場合もあるので、さっと温まるかシャワー程度にしましょう。

・一番最後に入浴し湯船につかるときはおしりをよく洗ってから
・風呂の水は毎日替え、浴槽、床、椅子、洗面器は掃除をする

引用元:山陰労災病院

下痢はおむつかぶれの原因にもなるため注意

下痢便は、毒素を含むためお尻が被れてしまいます。
トイレットペーパーできれいに拭いただけではなかなか毒素は取れないので、お尻拭き用の消毒ティッシュなどで拭くこともおすすめです。

しかし、下痢便で痛んだお尻の肌は、消毒ティッシュの消毒液にも赤く反応してしまうこともあります。

そのため、シャワーやお風呂でお尻を清潔にするといいでしょう。
体力が消耗しているときには、お尻だけシャワーで洗うなど工夫をします。

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家族に二次感染しないように注意しよう

特に吐き気が強く、まだ下痢が発症したばかりの時期は一番移りやすい時期です。

この時期は家族への二次感染を抑えるためにも、お風呂は控えシャワーにし、体を洗うスポンジやナイロンタオルなどは、家族と同じものを使わないことも大切です。
お風呂場の消毒も注意しましょう。

また、部屋中の感染経路となる部分の消毒などもしっかり行います。
食事のときも同じお皿から取らないようにしたり、食器洗いのときにも消毒をするなども注意しましょう。

家族内での感染を抑えるためには、このようなこともしっかり意識することが大切です。

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