保育園・幼稚園では、年間通して迎えるさまざまなイベントに合わせて「作品制作」を行います。
作品を作ることで、子供たちの豊かな個性や感性を育てることができ、また、成長と共に作品の完成度も徐々に上がっていくので、親としては我が子の作品を目にするのは嬉しいひと時でもあります。
しかし、七夕、ハロウィン、クリスマスなど、1年でたくさんのイベントを迎える度にその作品数は増えるばかり。
我が子の成長が見られる嬉しさ反面、増えていく子供の作品を「どうしたらいいものか…」と、頭を悩ませてしまうママも少なくないと思います。
実は9割ものママが保管場所に困っているというアンケート調査結果もあるほどです。
今回は、そんな子供の作品の保管方法についてご紹介いたします。
この記事の内容
保育園・幼稚園での作品制作の目的とは
そもそも、なぜ保育園・幼稚園ではイベントがある毎に「作品」を子供たちに作らせるのでしょうか?
例えば、0~2才の乳児クラスの場合、カラー用紙にシールを貼るだけの作品や、同じくカラー用紙にクレヨンで線や点を殴り書きしただけの作品がメインになりますが、
「こういう作品だったら、まだ乳児クラスには作品制作は早いんじゃないの?」
と疑問に感じたことはありませんか?
でも、シールを貼るだけ、線や点を殴り書きするだけでもいいのです。
自分なりにどの色を使い、どの位置に貼って、どの位置に線(点)を描くのか、想像し表現することで感性を育み、想像力や表現力を豊かにしていくことが目的となります。
日々磨かれる感性と個性
保育園・幼稚園ではさまざまな遊びの中からも感性を育みます。
室内であれば、歌やダンス、お絵かき、積み木やブロック、ごっこ遊びなど。室外であれば、砂や泥んこ遊び、かけっこ、ボール遊びなど、お友達との何気ない「遊び」から子供たちはいろいろなことを感じ、考え、イメージしていきます。
また、普段の自宅での生活でも感性は育まれています。ママのお手伝い、パパとのやり取り、兄弟姉妹との関わりなどによって、日々磨かれているのです。
さまざまな経験を積むことでそれぞれの個性へと繋がり、表現力豊かな作品作りにリンクされていきます。
年齢によって変わる作品内容
◆絵具を不思議そうに見たり、気になる子は自ら絵具に手を伸ばしたりと、作品作りを通して絵具の色や感触を楽しみます。
◆花紙を丸める時や紙を破る時の感覚や音、力加減によって変わる大きさや形などを楽しむことで造形物への創造力や、音や感触を楽しむことで五感を豊かにします。
◆ハサミやのりを使うことで手先の発達向上、物を用いて作品を作る時の創造力を育みます。
作品制作に係る主な年間イベント
4月 | 入園式、進級式 |
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5月 | こどもの日、母の日、春の遠足 |
6月 | 父の日 |
7月 | プール開き、七夕 |
8月 | 夏祭り、お泊り保育 |
9月 | お月見 |
10月 | 運動会、ハロウィン |
11月 | 七五三、秋の遠足 |
12月 | お遊戯会、クリスマス |
1月 | お正月 |
2月 | 節分 |
3月 | ひな祭り、お別れ会、卒園式 |
園によってイベントに違いはありますが、イベントに合わせた作品制作を年間通していくつも制作する機会があります。
作品の上手な保管方法
イベントが終わる毎に保育園・幼稚園から「ママ見てー!」と嬉しそうに持ち帰ってくる自慢の作品。
最初のうちは数も少ないので飾って置けますが、作品数が増えるにつれてママの悩みの種となってしまう物でもあります。
その作品の保管方法に頭を悩ませているママさんへ、上手な保管方法をいくつかご紹介しますので、ご自身に合った保管方法の参考にしてください。
写真に撮っておく
作品を毎回写真に撮っておけば、いつでも気軽に見返すことができる上、保管場所にも困ることはなくなります。
ただ作品を撮るだけでもいいですが、せっかくであれば作品を子供に持たせて撮ると、子供の成長と合わせて振り返ることができるので1番オススメです。
全ての作品を写真に撮りつつも、お気に入りの作品は現物のまま残しておくママもいるようです。
写真に残しておけば、壊れることも色あせることもないので、将来大人になった子供と見返しながら作品について話に花を咲かせるなんてことも夢ではありません。
また、撮影する際、とにかくキレイな写真で残しておきたい場合は「一眼レフ」、撮った写真をSNSなどでシェアしたい場合は「スマホ」など、目的に合わせて撮影する機材を選択することも是非実行してみてください。
プリントしてアルバム保管
スマートフォンの普及により、いつでもどこでも気軽に写真を撮影できるようになりました。
そして、スマホで撮影した写真を家電量販店やコンビニなどで簡単にプリントすることができるサービスも普及しています。
撮影した作品写真をプリントしてアルバムに保管していけば、いつでも子供の作品を見返すことができます。
作品制作順に並べていけば、子供の成長と共に高まる作品のクオリティも見比べながら楽しめますね。
兄弟毎、年度毎にアルバムをまとめれば、どんなにたくさんの作品を持ち帰ったとしても、1冊のアルバムにまとめることができるので収納場所に困ることもありません。
データとして保管
撮影した作品の写真を全てデータとして残しておけば永久的に保存しておくことが可能です。
「パソコンへの保存」、「外付けハードディスクへの保存」、「DVD-Rへの保存」、「クラウドへの保存」と、データとしての保存方法にもいくつかあります。
パソコンやネット環境にちょっと弱いというママは、パソコンへの保存でもいいかもしれません。
しかし、パソコンに保存しておく際には万が一を想定して、必ずバックアップはしておきましょう。
バックアップをせずにパソコンが壊れてしまったら、せっかくの子供の作品写真も全て失ってしまいかねません。
パパがパソコンやネット環境に強いのであれば、外付けハードディスクやDVD-Rへの保存、クラウドサービスを利用したデータ保存の方がオススメです。
データとしての保管は、子供自身が好きな時に作品写真を見返すということは難しくなりますが、将来子供自身が大きくなり、幼かった頃の写真が欲しい時などには、データで渡してあげることができます。
「保存しておく」という意味では一番オススメの方法です。
飾って保管
お気に入りの作品は飾って保管するという方法もひとつです。
個性が溢れ良く描けている絵なんかは、フレームに入れて部屋に飾っておくのもいいですね。
節分、こいのぼり、ハロウィン、クリスマスなどの季節を感じる作品は、来年、再来年のイベント時にも部屋に飾れるように数年保管しておくのもオススメです。
子供の成長が感じられる作品を飾るだけで、自宅は子供の小さな美術館と早変わり。
ママが気に入った作品を飾れば、自分の作品を飾ってくれている様子を見た子供もきっと喜びます。
フレームに入れて飾る
上手に描けたイラストはフレームに入れて壁にかければオシャレに保管することができます。
または、今流行りのマスキングテープを用紙周りにフレームに見立てて貼れば見た目もかわいいですね。
大きい作品と小さい作品をランダムに並べて飾るだけでもオシャレ感が溢れます。
小さなイラストは写真立てに入れて棚に飾る方法もお試しください。
ワイヤーロープに吊るして飾る
100円ショップでも手軽に購入できるワイヤーロープにクリップで吊るして飾る方法もオススメです。
クリップで吊るしておけば、新しい作品が増えた時に古い作品と簡単に差し替えることもできるので、同じ作品で飽きてしまうなんてこともありません。
ママお気に入りの作品、子供の自信作の作品をそれぞれ吊るして飾るのもいいですね。
壁掛けの場合はフレームで飾った下や上に、ワイヤーで吊るした作品を組み合わせて飾る方法もなかなかオシャレです。
全ての作品を保管
どれも我が子の大切な作品。「捨てるなんてできない!」というママは、全ての作品を大切に保管しているママさんも少なからずいるようです。
保管の際には、専用の段ボールや衣装ケースに、絵はファイルにひとまとめにして、立体的なものも壊れてしまわないようにしまって置く方法もあります。
ただし、この保管方法だと場所を取ってしまうので、押し入れや倉庫などに保管の余裕がなければ厳しいかもしれません。
プロによる一工夫でオシャレに保管
子供の作品(絵)を1枚のアートポスターに仕上げてくれるサービスを行うショップもあります。
保育園・幼稚園で描いてきた絵だけではなく、普段お家で何気なく描いたお絵かきやラクガキも含めて、希望する用紙サイズに合わせて指定された枚数の作品をオーダーすると、3~4週間程で届けられます。
自分の描いた絵がポスターになって玄関先やリビングなどに貼られたら、子供は「これ僕が書いたやつだよ!」、「私の絵があるね!」と喜んでくれそうですね。
また、特にお気に入りの作品は、その絵をプロのデザイナーによってキャンバスに仕上げたり、時計の針を組み込むことでキャンバスクロックに仕上げるサービスを行うショップもあります。
ただ作品をそのまま飾るのではなく、インテリアのひとつとして飾れるようにこのようなサービスを利用してちょっと一工夫した保管方法もオススメです。
処分する場合の注意点
やはり全ての作品を保管しておくのは正直大変です。
増える一方の作品を保管して置くには場所も取りますし、子供が2人、3人いればその分作品数も大量になってしまうので、場合によっては泣く泣く処分する必要もあると思います。
ですが、子供の作品を処分する際にはただ捨てればいいというわけではありません。
いくつかの注意点に気を付けて処分するようにしましょう。
気づかれないように処分する
絶対に子供には気づかれないようにこっそり処分するようにしましょう。
できることであれば、時間がある程度経ってから、子供がその作品の存在を忘れてしまった頃を狙って、子供の目に付かないように処分するのが一番の方法です。
万が一、自分の作品が捨てられているのを偶然にも見てしまった時には、きっと、子供ながらに悲しい思いをさせてしまいかねません。
子供にとっては一生懸命作成した作品ですので、処分の際には気を付けてください。
承諾を得てから処分する
「こっそり処分するなんて…」と、ちょっと気が引けてしまうママは、敢えて子供に処分してもいいか聞いてみましょう。
きちんと子供に処分することについて承諾を得てからであれば、堂々と処分することができます。
その際にも「いらないから」とは言わずに「これ、残しておく?」などとやんわり聞いてみる方がいいですね。
持ち帰ってすぐであれば「取っておく!」と答えるケースが多いかもしれませんが、そんな時にはまた時間を置いてから改めて聞き直してみてください。
祖父母へプレゼントする
処分するのが心苦しい、でも自宅に保管しておくこともできない場合には、子供の希望も聞きつつ、おじいちゃんおばあちゃんへプレゼントする方法もあります。
かわいい孫から一生懸命作った自慢の作品を手渡しでもらったら、きっとおじいちゃんおばあちゃんも嬉しいですね。
おじいちゃんおばあちゃんが喜ぶからと言ってなんでもかんでも渡すと逆に迷惑になってしまうこともあるので、お誕生日や敬老の日などに合わせて普段の作品をプレゼントできるとスマートです。
子供の作品はライフスタイルに合わせて上手に保管しましょう
保育園・幼稚園での作品制作は、ただイベントに合わせて作っているだけではなく、子供の感性や表現力を豊かに育みつつ、子供の年齢に合った作品制作に取り組んでいます。
作品を嬉しそうに持ち帰ってきた時には、その子にとっての自信作に変わりないので、ママパパはうんと褒めてあげてください。
褒められることで作品制作への意欲が沸き、きっと次回はもっとステキな作品を作ってきてくれるようになります。
ご自宅が持家か借家かによっても、作品の保管方法はご家庭それぞれかと思います。
作品に限らず、子供が大きくなるにつれて子供に係る物も増えていく一方ですので、作品は無理のないように上手に保管してください。