産後の肌荒れは多くのママたちが経験していることです。
特にホルモンバランスの乱れやストレスが原因と言われています。
保湿クリームなどを使ってのケアはもちろん、できれば体の中からもしっかりケアしたいところです。
そこで、どのような栄養素を意識的に摂ればいいのか、どのような食品に多く含まれているのかなどの情報を解説したいと思います。
この記事の内容
体の内側からスキンケアを行うことも大切
産後の肌トラブルの原因の多くはホルモンバランスの乱れやストレスが影響しています。
そのため、肌の上からのスキンケアだけではなかなか改善は難しく、やはり体の中からしっかりケアを行うことが欠かせません。
バランスの取れた食生活がまず一番の基本であり、その上でより意識的に摂りたい栄養もいろいろあります。
ビタミンC
ビタミンCの働き
ビタミンCは抗酸化ビタミンと言われており、高い抗酸化パワーを持ち、肌にたまった活性酸素を除去する効果があります。
紫外線攻撃やニキビなどで起こる肌炎症によって増えてしまう活性酸素を除去する働きがあることから、シミなどの予防にも働くのです。
また、真皮層にある線維芽細胞はコラーゲンやヒアルロン酸の生成の土台となりますが、しっかりした質の高い線維細胞を作るためにもビタミンCは不可欠となります。
そのため、シワ・たるみ・ハリ・つやなどのためにビタミンCは欠かせません。
そして、ビタミンCと言えば美白と言われるほど、美白効果が知られています。
シミの原因であるメラニン色素の生成過程で不可欠な、酸化酵素チロシナーゼを抑制する働きがあるため、シミ予防効果もあるのです。
もう一つビタミンCにはメラニン色素の還元作用があるため、出来てしまったシミを消すという作用もあり、予防と改善のダブルでしっかりシミと戦ってくれるのです。
ビタミンCが豊富な食べ物
新鮮な野菜やフルーツに豊富に含まれています。
その中でも特にビタミンCの多いフルーツというと、アセロラ、イチゴ、キウイ、柑橘類、グアバなど。
野菜ではケール、パセリ、ピーマン、赤ピーマン、トマト、セロリ、などが特に多く含まれています。
他にも緑茶などにも豊富に含有。
ビタミンCは熱にとても敏感なので、熱を加えたものは分解されてしまうため生で摂取しましょう。
ただし、トマトとジャガイモに含まれているビタミンCは加熱をしても壊れないビタミンCと言われています。
ビタミンE
ビタミンEの働き
ビタミンEもビタミンCと同様に抗酸化ビタミンと言われており、強力な抗酸化パワーを持っています。
そのため、肌の老化などを抑える働きもあり、アンチエイジングには欠かせません。
ビタミンCとビタミンEを同時に摂取することで、相乗効果が高まり効果的結果が期待できます。
そしてビタミンEは血行を良くすることができ、細胞ひとつひとつの活性化にも働き、肌のターンオーバーを整えることができるのです。
また、肌のバリア機能を高める効果もあり、紫外線予防などにも働きます。
そして特に産後に重要な女性ホルモンの代謝にも、ビタミンEは欠かせないのです。
ビタミンEが豊富な食べ物
ビタミンEはアーモンドをはじめピーナッツにも多く含まれています。
野菜ではカボチャや赤ピーマン、モロヘイヤ、大根葉、ニラ、ケール、アボカド、梅などにもたくさん含まれています。
また、ひまわり油やコーン油、紅花油、米油などのオイル類にも豊富に含有。
魚貝類ではアンコウ肝、キャビア、イクラ、タラコ、数の子などに多く含まれています。
ビタミンA
ビタミンAの働き
ビタミンAも肌には欠かせないビタミンのひとつです。
農林水産省も発表している通り、粘膜や皮膚の維持や、骨や目などのためにも欠かせません。
他にも免疫や肝臓機能にも大切な成分です。
ビタミンAが不足するとアレルギーになりやすく、感染症に掛かりやすくなります。
ニキビや肌荒れ予防に欠かせないビタミンとも言われ、肌や髪の潤いにも深く関わっているのです。
ビタミンAが豊富な食べ物
ビタミンAには動物性のビタミンAと、植物性のβ-カロテンに分けられます。
ビタミンAの取り過ぎは逆に注意が必要ですが、β-カロテンは体内に不足した分だけビタミンAに変換されるため、取り過ぎの危険はありません。
ビタミンA、つまり動物性にはレバーやウナギに豊富に含まれています。
β-カロテンが豊富に含まれている野菜には、モロヘイヤ、人参、よもぎ、あしたば、春菊、ニラ、ケールなどがあります。
フルーツではアンズ、スイカ、スダチ、プルーン、アセロラ、ビワ、柿、梅、カリンなどに豊富に含まれています。
ビタミンB2
ビタミンB2の働き
ビタミンB2は艶やかな肌のためにも欠かせないビタミンのひとつです。
肌細胞の産生に深く関わり、新しい肌が生まれるためには重要な栄養素となります。
肌のターンオーバーをスムーズにしていき、ハリのある肌をつくります。
不足すると肌の乾燥にもつながり、ストレスなどとダブルでガサガサ肌の要因になるほどです。
ビタミンB2はストレスを抱えている女性には特に、不足しないようにしなければなりません。
ビタミンB2が豊富な食べ物
魚貝類にも豊富に含まれており、キャビア、どじょう、ウナギ、すじこ、ずわいがに、いくら、鮎、うに、タラコ、イワシ、サバなどに多く含まれています。
フルーツでは、アボカド、ユズ皮、ドリアン、スダチ皮、レモン、きんかん、マンゴー、梅、ライチ、アセロラ、バナナ、パパイア、グアバなどに豊富に含有。
シメジ、舞茸、ヒラタケ、マッシュルーム、エリンギなどキノコ類にも多く含まれています。
野菜ではモロヘイヤ、パセリ、明日葉、それ豆、ブロッコリーなど。
ビオチン
ビオチンの働き
ビオチンはビタミンHとも言われており、皮膚炎などのトラブルから肌を守る働きがあります。
また、アレルギー肌、アトピー肌の要因となるヒスタミンを抑制する効果もあるのです。
他にも脂漏性皮膚炎の予防にもしっかり働きます。
ビオチンが豊富な食べ物
ビオチンは鶏や豚のレバーに豊富に含まれています。
またピーナッツをはじめアーモンドやヘーゼルナッツなどにも豊富に含有。
他に卵の黄身、鶏肉、大豆、カレイなどにも多く含まれています。
葉酸
葉酸の働き
葉酸はビタミンB群のひとつでビタミンMとも言われています。
貧血だったモンキーがほうれん草を食べて元気になったことから、葉酸の働きが認識されるようになったとのこと。
造血には欠かせない成分で妊娠中にも重要であることから、2011年から厚生労働省も推奨するようになりました。
このように造血に不可欠な葉酸は血流を高めることにもつながり、それによって肌細胞の代謝効果も高まり、肌のターンオーバーも正常に整うという効果もあります。
また、造血だけでなく、正しい細胞分裂を行うためにも大切な成分です。
美しい肌をつくるためにも欠かせないビタミンと言われています。
葉酸が豊富な食べ物
レバーには他のものとは比べられないほど豊富に葉酸が含まれています。
他にもウナギにも豊富に含まれています。
野菜には菜の花、からし菜、モロヘイヤ、芽キャベツ、ほうれん草、ブロッコリー、タラの芽、春菊、アスパラなどにも豊富に含まれています。
外側からダブルでスキンケアすることで肌荒れを改善しよう
産後の肌荒れは、体の中からしっかりケアすることが大切です。
そのためには、まずビタミンやミネラルなど基本をしっかり摂るようにしましょう。
そして体の中から整え、プラス外側からのスキンケアをしていきます。
特に皮脂が多い状態であっても、乾燥肌であっても、保湿不足には変わりません。
そこで外からは、保湿効果の高いスキンケアをしていくことも大切なのです。