妊娠・出産を機に、仕事から一旦は離れたり、さまざまな理由から産前の仕事を辞めてしまったママも少なくないと思います。
出産をすると、しばらくの間は赤ちゃんのお世話で忙しくなり、育児と家事で余裕のない生活となってしまいがちですが、子供の成長と共に、上手に時間を使えるようになり少しずつ生活にも余裕が出てくると、また仕事復帰を目指すママも多いです。
特に現代の子育て世代は共働き世帯が非常に多いのが現状。
まさにこれから仕事復帰を考えているママさん、既に仕事復帰を目指して動き出しているママさん、小さな子供を抱えて働ける仕事は何か悩んでいるママさんなどに、お役に立てるママ向けの転職サイトをご紹介いたします。
是非ご参考にして生活スタイルに合ったお仕事を見つけてください。
この記事の内容
自分の働き方をまずは考えよう
まず、職種を考える前に、自分の働き方を明確にしましょう。
正社員としてバリバリ働くのか、パートとして隙間時間に働くのか、働き方にもスタイルがあります。
働いている間の子供の預け先によっても働き方は変わってくるでしょう。
保育園であればフルタイム勤務も不可能ではありません。
幼稚園であれば14時頃には帰ってくることがほとんどなので、パート勤務が妥当ではないでしょうか。仕事を探す前に働き方を考えておくと、自分のスタイルに合った仕事が探しやすくなります。
- 職場までの距離
- 雇用形態
- 扶養内で働くか扶養外で働くか
- 勤務時間
職場までの距離
職場までの距離は意外と重要ポイントとなります。
自宅から職場までの距離だけではなく、自宅から保育園・幼稚園の距離も含めて考えましょう。
例えば、自宅から職場まで直接向かって30分で済む距離だとしても、その間に保育園・幼稚園への送り迎えの時間+その日の準備や片付け(朝は着替えなどをロッカーにしまう、帰りは汚れた着替えの持ち帰りなど)で10分前後は時間がかかります。
さらにその日の気分によって子供がぐずってしまい、なかなかママから離れなければ、園での滞在時間は余計かかってしまうのです。
自宅から園までの距離、園での滞在時間、園から職場までの距離を見越した上で、仕事の開始時間に間に合う距離かを考えましょう。
小さい子供の集団生活では、風邪がうつったり熱が出たりして何かと体調を崩してしまいがちです。
園によっては子供自身に元気はあっても、一定の熱が出た時点でお迎えの連絡が入るところもあります。万が一の際にはすぐにお迎えに行ける距離にするかという点も考慮しつつ、職場までの距離を考える必要があります。
雇用形態
正社員、契約社員、派遣社員、パートの雇用形態によっても内容に違いがあります。どのような雇用形態で仕事をしたいのか、予め決めておきましょう。
正社員 | 契約社員 | 派遣社員 | パート | |
---|---|---|---|---|
勤務時間 | 就業規則で定められた時間 | 契約で定められた時間 | 派遣先に合わせる | 自由に選べる |
雇用期間 | なし | あり | あり | 場合によってあり |
休日 | 会社規定に準ずる | 契約に準ずる | 選べる | 選べる |
有給休暇 | あり | あり | あり | 労働日数に比例して付与 |
残業 | 場合によりあり | なし | 選べる | 選べる |
交通費 | あり | 契約によってはあり | なし | ほぼあり |
給与 | 月給 | 月給または時給 | 時給 | 時給 |
ボーナス | あり | 契約に準ずる | なし | なし |
昇給 | あり | 契約に準ずる | なし | なし |
社会保険 | あり | 契約に準ずる | 派遣会社の社会保険に加入可能 | 雇用期間や勤務時間により異なる |
転勤・異動 | ある(拒否不可) | なし(契約による) | なし | なし |
扶養内で働くか扶養外で働くか
仕事復帰した際に、パパの扶養内で働きたいのか、それとも扶養外で働きたいのか決まっていますか?
扶養に関しては「所得税の扶養」と「社会保険の扶養」の2種類あります。
所得税に関しての扶養について
扶養内か扶養外かは、ママの年収額によって変わってくるので「年収の壁」を意識するママもいるのではないでしょうか?
扶養内で働くと、定められた年収額によって適用される、配偶者控除または配偶者特別控除(税金が安くなる制度)を受けることができます。ここでひとつ注意したいのが、2017年までと2018年からとでは、控除適用の年収額が変更になっているという点です。
2017年までは、ママの年間合計所得金額が38万円(給与のみなら103万円)以下で配偶者控除、38万円以上76万円未満(給与のみなら103万円以上141万円未満)で配偶者特別控除が適用でした。
2018年からは共働き世帯増加に伴い税制改正が行われ、ママの年間合計所得金額が38万円(給与のみなら103万円)以下で配偶者控除、38万円以上123万円未満(給与のみなら103万円以上201万円未満)で配偶者特別控除が適用されるようになりました。
※配偶者控除を受けるには、新たに納税者の合計所得金額が1,000万円(給与のみなら年収1,220万円)以下の場合という条件が追加されています。
そのため、これから扶養内で働きたいママであれば年収150万円以下、もしくは、150万円以上201万円未満となるように働かなければ扶養内とはなりません。
納税者に所得税法上の控除対象配偶者がいる場合には、一定の金額の所得控除が受けられます。
参照サイト/国税庁
配偶者に38万円を超える所得があるため配偶者控除の適用が受けられないときでも、配偶者の所得金額に応じて、一定の金額の所得控除が受けられる場合があります。
なお、配偶者特別控除は夫婦の間で互いに受けることはできません。
参照サイト/国税庁
社会保険に関しての扶養について
パパの扶養内で働きたいママの多くは、社会保険の面でもパパの扶養に入ることを考えていると思います。
社会保険とは健康保険や厚生年金保険のことを指し、パパの勤務先で加入する場合が一般的です。この社会保険に関しても、ママがパパの扶養に入るには条件があり、ママの年収が130万円未満でなければ被扶養者と認められません。
また、下記の項目に当てはまる場合には、パパの扶養には入らず、ママの勤務先で社会保険に加入することになります。
- 年収106万円以上
- 雇用期間が1年以上
- 勤務時間が週20時間以上(残業を除く)
- 従業員人数が501人以上の企業
勤務時間
子供の預け先である保育園や幼稚園によっても働ける時間は大きく変わってきますが、保育園であれば朝から夕方まで、園によっては延長保育を行っている保育園もあるので、ママはフルタイムで働くことも可能です。
幼稚園の場合には14時頃には子供が帰る時間なので、パート勤務をされるママが多くなります。
仕事探しを始める前に、どのくらい勤務時間が確保できるかも把握しておきましょう。
勤務地が園から近ければ勤務時間もその分長く確保できますが、園から遠ければその分移動時間もかかるので、働ける時間は短くなります。
働ける時間はどのくらいかと合わせて、勤務地までの距離も考える必要があります。
主婦におすすめの転職サイト
インターネットの普及と共に、仕事もネットで気軽に探すことができるようになりました。
今回は充実している求人サイトの中から、主婦やママ向けの求人が多数揃っているサイトをご紹介いたします。
これから新しい仕事を探そうとしているママさん、転職を考えているママさんなど、是非参考にしてみてください。
求人情報は随時更新されていますので、今希望に合うお仕事が見つからなくても、後日新たに公開される求人情報に期待して、育児の合間などにチェックしていくと、きっと希望に合うお仕事が見つかると思います。
はたらこねっと
派遣を中心に取り扱っていた「はたらこねっと」は、派遣のみではなく、正社員、パート・アルバイトの求人も取り扱うようになった日本最大級の総合求人サイトです。
基本的情報である仕事内容、勤務時間、給与などの情報の他、在籍人数、在籍者の男女比などの情報+写真や動画も見ることができるので、職場の雰囲気やイメージが掴みやすくなっています。
元々が人材派遣中心のサイトだったので、取り扱い中のお仕事の約9割が派遣向けとなっているため、派遣でのお仕事を希望している人にはオススメな求人サイトとなっています。
対応地域 | 全国 |
---|---|
求人数 | 約60,000件(※2018年9月現在) |
更新頻度 | 毎日1時間ごと |
スカウトサービス | あり |
登録費 | 無料 |
お祝い金制度 | 一部あり |
運営会社 | ディップ株式会社 |
参考サイト | https://www.hatarako.net/ |
しゅふJOBパート
主婦向けの求人を多数取り揃えている「しゅふJOBパート」は、30~40代の主婦が多く活用している求人サイトです。
基本的な検索条件に加え、「扶養枠調整歓迎」、「家庭や子供の用事でお休み調整可」、「ブランクOK」などの主婦ならではのこだわり条件でお仕事を探すことが可能。子育てとの両立がうまくできる仕事を探すならまずはしゅふJOBパートでお仕事を探してみてはいかがでしょうか。
派遣やパートの時短勤務可能なお仕事が豊富で、一般事務や経理などのオフィスワークや飲食に関する職種も多い中、特に家事代行や保育に関する職種の募集が充実しているのは、やはり主婦向け求人サイトであるしゅふJOBパートの特徴と言えます。
対応地域 | 全国 |
---|---|
求人数 | 約50,000件(※2018年9月現在) |
スカウトサービス | あり |
登録費 | 無料 |
お祝い金制度 | 一部あり |
運営会社 | 株式会社ビースタイル |
参考サイト | https://part.shufu-job.jp/tokyo |
シフトワークス
「シフトワークス」は、パート・アルバイトに特化した求人サイトです。
こだわり条件検索では「主婦歓迎」、「昼間のみ」、「4時間以下」、「託児所」などの主婦向けの条件でお仕事を簡単に探し出すことができるので、時間に限りのある子育てママさんや期間限定で働きたいママさんに向いているサイトとなります。
パート・アルバイトの求人に強いので、誰もが知る大手企業からの求人も多く見られます。初めての環境に不安を感じやすい人でも安心して応募できるように、実際の勤務者の年齢層や男女比などの職場環境の特徴も公開されているので、「一人集中して働ける環境か」、「みんなと楽しく働ける環境か」などの雰囲気がイメージできるのではないでしょうか。
求人によってはお祝い金制度を設けている求人もあるので、自分の条件に合うお仕事探しの際には、お祝い金制度対象の求人なのかもチェックしてみてください。
対応地域 | 全国 |
---|---|
求人数 | 約65,000件(※2018年9月現在) |
更新頻度 | 毎日 |
登録費 | 無料 |
お祝い金制度 | 一部あり |
運営会社 | 株式会社インディバル |
参考サイト | https://sftworks.jp/ |
とらばーゆ
女性のための求人・転職サイトの「とらばーゆ」は、正社員、契約社員、派遣社員、パートと幅広い雇用形態で仕事が探せて、「子育てママ在籍中」、「産休・育休取得実績あり」といったママ向けのこだわり条件で探すこともできます。
職種選択も細かく分けられ、事務や経理などのオフィスワーク、ファッションやコスメ販売、エステやネイルの専門職、看護や医療、介護や福祉など希望の職種から一発検索ができるので、自分の「好き」を仕事にできる求人に出会えるチャンスがあるかもしれません。
求人情報は毎週2回更新されるので、毎日チェックする時間がなくても、週2回チェックできれば最新情報を見逃す恐れもないので、育児のちょっとした隙間時間に確認してみてください。
対応地域 | 全国 |
---|---|
求人数 | 約5,000件(※2018年9月現在) |
更新頻度 | 毎週月曜・木曜更新 |
お祝い金制度 | 一部あり |
運営会社 | 株式会社リクルーティングサービス |
参考サイト | https://toranet.jp/ |
女の転職@type
女性の転職をサポートする女性専門の転職サイト「女の転職@type」は、正社員として長く働きたい女性向けのサイトです。
そのため、派遣やパートなど、自分のライフスタイルに合わせて働ける求人を多く扱う他の女性向け求人サイトに比べて、女の転職@typeはしっかり働きたい正社員としての求人が非常に多く揃っています。
「ブランクあり」、「育児と両立OK」、「時短勤務あり」など、子育てママとしては押さえておきたいキーワードから正社員採用のお仕事を探すことも可能です。
職場の特徴や仕事の特徴、在籍社員の写真付きインタビューも掲載しているので、職場の様子がイメージしやすい求人内容となっているのも魅力です。
対応地域 | 全国 |
---|---|
求人数 | 約1,700件(※2018年9月現在) |
更新頻度 | 毎週火曜・金曜更新 |
登録費 | 無料 |
お祝い金制度 | 一部あり |
運営会社 | 株式会社キャリアデザインセンター |
参考サイト | https://woman-type.jp/ |
求人を探すときの注意点
求人サイトに掲載中の情報でしっかりチェックしておきたいポイントは理解していますか?
気になる求人を見つけたら、基本的な内容は見落としなくきちんと確認しておきましょう。
雇用形態、職種、勤務地、勤務時間、給与、交通費、福利厚生、休日・休暇、応募資格など、自分の希望する内容でしょうか。
これらも含めた上で応募したいと感じた場合には、その企業がどのような事業を行っているのか、企業情報も確認できるとより安心して応募することができます。
例えば公式ホームページや口コミなんかも参考となります。
職場の雰囲気は会社全体の雰囲気にも繋がり、企業の環境によっては長く働けたりすぐに辞めてしまったりと、採用後の自分自身に影響が出るケースがあるので、求人探しの際には、求人内容だけではなく、企業情報まで確認するようにしましょう。
時短勤務など同じような境遇のママがいる職場か
女性向けの求人サイトによっては求人情報の中に「産育休活用あり」、「育児と両立可」、「時短勤務制度あり」など、その職場の特徴が公開されている求人もあります。
子育てをしながら働く同じ境遇のママが活躍している職場であれば、会社からの理解もあった上で子育てと両立しながら働くことが可能です。
同年代の子育て世代が活躍している職場かどうか、応募前に会社の雰囲気を確認できるサイトでのお仕事探しをオススメします。
急に休んでしまう場合対応してくれる環境か
子供が小さなうちは、勤務中でも突然の熱や病気などでお迎えの連絡が入ってしまうことも少なくありません。
特に、保育園や幼稚園などに通いはじめたばかりの子は、病気に対してのさまざまな免疫力が整っていないため、園やクラスで感染症が流行り出すと高確率でうつってしまいます。
感染症が疑われる時にはすぐにお迎えの連絡が入り、病院で感染症と診断されれば、約1週間は園を休まなければならないため、同時にママも1週間は仕事に行くことができなくなります。
また、朝の検温の時点で37.5度あれば登園は出来ずお休みとなる園も多く、園で過ごす中で一定の熱が出た時にはすぐにお迎えをお願いする園も多いです。
園によってもボーダーラインに違いはありますが、多くは37.5度~38度を超えるとお迎え対象となるようです。
子供本人が元気だとしても熱があればお迎えの連絡が入りますので、勤務前の突然の欠勤や勤務中の突然の早退でも、理解してくれる職場であるかは、子育てママにとってはかなり重要なポイントとなります。
在籍者に子育てママのいない職場や年配男性が多い職場だと、まだまだ理解を求めるのは難しい場合が多いようです。
子育て世代が活躍する業種や職場に重点を絞って探してみると、長期で働けるような求人と出会えるかもしれません。
子供が2歳頃になると働き出すママが殆ど
子供が2歳を過ぎた頃「あれ?ちょっと余裕が出てきたような気がする…」とふと感じるママは少なくないようです。
実際にはまだまだ手のかかる2歳児ではありますが、徐々に言葉も増えることで子供の意思が分かるようになり、手先や体の発達によってひとり遊びも上手になり、スプーンやフォークを使って食べようとするなど、自分で何かをしようとする姿が見られるようになる分、赤ちゃん期に比べたらママも少しは余裕が出てくる頃のようです。
実際に、子供が2歳~2歳半の時点で働いているママの割合は46.5%であることが厚生労働省による調査結果として発表されており、その前の調査と比べて11.5ポイントも増加していることから、働く子育てママは増加傾向にあることが分かっています。
転職先は家族でしっかり話し合おう
小さな子供を抱えるママが新たな仕事を探す場合、時短勤務や土日祝休みであるなど、さまざまな条件のある中で探す必要がある為、思うように探すことができないケースもあります。
しかし、求人サイトで公開されている情報は常に更新され、新たな求人が次々と出たりなくなったりしていますので、複数の求人サイトを利用しながら探すとより多くの求人から希望するお仕事が探し出せるようになります。
また、仕事と子育てを両立するということは、その分ママへの負担も大きくなるばかりではなく、家事も含めたらその負担の大きさは計り知れません。
ママが転職や仕事復帰する際には、どうしても家族の協力が必要不可欠となります。
雇用形態、勤務地、勤務時間なども含めて、家族とよく相談して転職先へ求める条件を決めておきましょう。