時短勤務制度は働きたい子持ち主婦にとって便利な制度ですが、それを利用するママは本当に気持ちよく時短勤務を利用できているのでしょうか。
実は時短勤務をしていることによって心ない上司や先輩などによるパワハラに遭っているママたちも意外と多いのです。
そんなママたちの上手に時短勤務制度を利用した残業対策など考えていきましょう。
この記事の内容
未だにある働くママへのパワハラ
働くママは仕事の他に育児や家事など、やらなければならないことが山積みです。
そんなママには時短勤務制度はとても有り難い制度として利用されています。
しかし、時短勤務制度を利用して働いていると、当然の権利として利用していても肩身の狭い思いをしているママたちがとても多いと言われています。
早帰りのときなど、「いいわね、○○さんは早く帰れて」「残業のない人はいいよな」「早く子ども作って私も早帰りしたいなあ」など心ない言葉を浴びせられることもあります。
また、遅出のときには、おはようございますと挨拶をしても無視をされたり、「おそよう」と言われたり、「重役出勤はいいよね」など、パワハラと言えるようなひどい言葉を掛けてくる先輩や上司などがいるのも現実です。
時短勤務制度とは
時短勤務制度とはネーミングのとおり勤務時間を短くする制度のことです。
育児と仕事の両立するための制度で、時短勤務を利用することでママたちはとても仕事がしやすくなりました。
1時間でも早く帰れることで、子どもと向き合う時間に余裕ができたり、生活リズムが安定することにもつながります。
今まで女性は出産したら結局育児や家事との両立ができず、仕事を辞めることがほとんどでした。
逆に辞めずに頑張れた女性は、親との同居など子育てや家事に対しての応援者が近くにいた場合がほとんどだったのです。
そのため、時短勤務は子どもを持っている女性がこれから仕事を続けやすくするためにも、とても嬉しい制度なのです。
ただし、働く時間が短くなるため、その分は賃金は安くなる可能性があります。
時短勤務は法律で定められている
時間外労働はさせられない
時短勤務制度は法律で定められており、子どもが3歳までの間は時短勤務ができるとされています。
この時期には所定労働時間を超えて労働させてはいけないという法律があるのです。
このような法律があるため時短勤務制度を利用している間は時間外労働をさせることが原則できません。
3歳に満たない子を養育する従業員が申し出た場合には、事業主は、所定労働時間を超えて労働させてはなりません。
引用元:改正育児・介護休業法が全面施行されます!|厚生労働省
もし時短勤務期間に残業をしろと命じた上司がいたとしたら、その上司は違法となります。
しかし時短制度を利用しているママが、その残業命令を断り切れないことから受けてしまったとしたら、それは特に違法として問題にはならないのです。
ママが時短勤務制度を利用しているので残業はしませんと請求をすれば、会社側は残業を強いることはできず、もしそれでも強制的に命令をすれば違法となります。
このようにママがしっかり主張をするかによっても違ってくるのです。
また、時短勤務制度を利用していても、もしママが自発的に残業をしようと思った場合は、もちろん違法ではなく残業代も当然付くわけです。
残業の上限を決めることができる
時短勤務制度は法律的には子どもが3歳までは利用できると守られており、所定時間を超えてはならないとなっていますが、会社との最初の約束をしっかりしておくことが大切です。
つまり時短勤務制度を利用する場合、残業はできないということを会社側に請求することができ、それに対して会社はそれを飲まなければなりません。
しかし、時短勤務制度を利用するママの方が、どうしても残業をせざるを得ない場合、少しならできるという場合は残業の上限を決めることもできます。
それによって上限以上は残業をしないということを決めることができるのです。
このようにはっきり会社側と取り決めをしておくことで、両者ともやりやすくなります。
深夜などの労働を断ることができる
法律で時短勤務制度が定められているため、深夜の労働を断ることもできます。
もちろん深夜の方が家族に子どもを見てもらえるので、逆に仕事がしやすいなど、時短勤務制度を利用するママの希望があれば深夜の労働の時短勤務もできるのです。
また、日中業務での残業と同じように、深夜の労働を断ることができます。
しかし、もともと深夜でしか働けない仕事の場合は、深夜が無理ならその仕事自体諦めなければなりません。
時短勤務ママの残業対策
朝の時点で当日の仕事量を把握する
朝の時点でその日に行うことのできる仕事量や、しなければならない仕事などをしっかり把握しておきましょう。
仕事を頼まれたときに、できる、できない、次の日に回しても大丈夫かなど、仕事を頼んできた先輩や上司などに、受けるかどうかはっきりした返事ができます。
うっかり自分の仕事量を把握せず、軽い気持で仕事を受けてしまうと時間が足らなくなってしまえば、上司や先輩に迷惑を掛けたり、自分が残業をせざるを得なくなってしまうのです。
このようなことが続けば、信頼もなくなってしまいます。
仕事を頼まれたら翌日にまわせるかどうか確認する
やはり回りの人も仕事で忙しく、時短制度を利用しているママのことだけを意識しているわけではありません。
そのため、つい気づかずに早帰りする時間近くになって、仕事を頼んでくることもあります。
そんなときには時短勤務だということを伝え、その仕事は次の日に回しても大丈夫かをしっかり確認してから受けるようにしましょう。
それがもし次の日には難しいというものであれば、きちんとお断りしましょう。
仕事を頼んでくる人は時短のことなど、いちいち考えていない場合もあります。
みんなが自分のことをちゃんと意識していてくれると考えず、自分のできる条件を伝えるようにしましょう。
自分自身が仕事の効率化を上げることを怠らない
時短制度を利用しているママは、その分できるだけ仕事の効率を上げるように努力を怠らないことが大切です。
その姿勢は回りの人にも必ず伝わるので、心ある上司や同僚なら子育て両立を応援してくれるようになるでしょう。
こんな場合は職場を変えることも重要
退社時間が近いのを分かっていて平気で仕事を振ってくる職場
時短制度を利用しているママの退社時間が近くなっているにも関わらず、当日期限の仕事を振ってくる上司や先輩のいる職場もあります。
自分は時短制度を利用しているということを伝えることも大切ですが、それでも平気で悪意を持って仕事を振ってくる場合もあります。
もちろん会社に請求をして、残業はできないと主張すれば法律的にはそれが通ります。
しかし、そのように悪意を持った上司や先輩の存在している会社では、いくら法律的には守られていても仕事がしづらい状況になることもあります。
そのため、このようなときには、職場を変えることも考えていいのではないでしょうか。
早く帰ることの愚痴が聞こえてくる職場
時短制度を取り入れることで、他の人たちより早く帰ることになりますが、それについていろいろな愚痴が聞こえてくることもあります。
いくらこちらの言い分が法律的にも守られていても、やはり心ない人を変えることはできません。
応援してくれる人がたくさんいれば別ですが、なんとなく回りも応援する感じのない職場では、そこで辛い思いをするより職場を変えることも考えてみましょう。
気持良く仕事ができない職場はその職場の体質も問題があることも考えられ、今後も働きやすい職場とは言えません。
時短制度に理解のある職場はたくさんあるので、あまり1つの職場にしがみつかなくても良いのではないでしょうか。
子育てに理解のある職場は必ずある
時短勤務制度が法律的にも認められる時代になり、世の中自体が子育てをしている女性を応援する風潮になっているのです。
それでもいろいろなやっかみや悪意を持ってパワハラをしてくる先輩や上司もいるようですが、子育てと仕事を両立させることについて理解ある職場もどんどん増えています。
二人目、三人目と生み育てる場合もあり、もっと理解のある職場を探した方が後々気持良く働くことができるということもあるのです。
子育てに理解のある職場は面接のときにも必ず分かるので、積極的に面接を受けるなど新しい1歩を考えてみることも考えましょう。