子どもの歯ぎしりの原因はストレスや噛み合わせ

「今の何の音?」
と思って気を付けてみると子どもが歯ぎしりをしていることがあります。

寝ているときだけでなく、起きているときでもギシギシすることがあり、さすがに不安になってしまうママも少なくありません。

なぜ子どもが歯ぎしりをするのか、その原因はストレスなのか、それとも噛み合わせなのか、解説したいと思います。

子どもの歯ぎしりの原因は主に2つ

ストレス

泣く赤ちゃん

ストレスが原因の歯ぎしりの場合は、夜寝ている間に出ることがほとんどです。
精神的なストレスによって眠りが浅くなり、思い通りにならない気持の表れとも言われています。

また、ストレスによって何か怖い夢や苦しい夢を見たりすることで、歯ぎしりすることもあると言われていて、大人だけでなく意外と子どももストレスを多く抱え込んでいます。

自分の思い通りにならないことや、不安、人間関係などいろいろです。
小さい子どものうちは、兄弟にやきもちをやいて、ママの取り合いからストレスを抱える場合もあると言われています。

ママの愛情不足を感じたり、ママに自分の気持ちを理解してもらえないと思ってしまったりと、いろいろ子どもなりのストレスがありますが、意外とママに関わるストレスも多いものです。

家事や仕事で忙しく子どもの声をあまり聞いてあげられていない、スマホに夢中になってしまっていないかなど、ちょっと振り返ってみるのも良いかもしれません。

また、子どもの回りの環境、友だち関係など、ちょっと注意して見てあげることも大切ではないでしょうか。
どのような理由にしてもストレスによって歯ぎしりが増えることもあるのです。

噛み合わせ

歯ぎしりの原因はいろいろありますが、歯がずれてしまったり、歯並びが悪い場合は、歯ぎしりをすることで修復しようとしている場合もあります。
もちろん、自分ではまったく無意識の中で行われる行為です。

歯ぎしりによって出っ張っている部分をすり減らしたり、沈降させようとして歯ぎしりをするわけですが、歯の生え替わりのタイミングには、特にこのような理由から歯ぎしりする子どもが多くなると言われています。

噛み合わせが原因の場合は夜寝ているうちだけでなく、起きているときにも無意識に出ることもあると言われています。

歯ぎしりの種類

クレンチング

クレンチングとは子どもが起きているときに歯を食いしばる行動で、無意識に行うことがほとんどで長い子どもは10分以上続くときもあります。

この場合、歯だけでなく顎にも負担がかかると言われています。

グラインディング

グラインディングは上と下の歯を合わせて、ギシギシと擦り合わせる行動です。
寝ている間に起こることが多く、無意識に行います。

起きているときに行う場合は、癖として歯をキシキシさせることも子どももいるようです。

起きているときにはある程度加減しながら行いますが、寝ているときに無意識に行うときには歯がすり減ったり、歯の回りの組織が傷むこともあります。

タッピング

タッピングとは歯ぎしりというより歯を上下でぶつけて、カチカチさせることです。

寝ているときだけでなく、起きているときにも起こる行動です。グライディングやクレンチングより顎、歯などにかかる負担は少ないと言われています。

基本的にはあまり問題は無い

子どもの歯ぎしりは基本的にはあまり問題は無く、心配いらないと言われています。

大体子どもの歯ぎしりは1歳~6歳の間に起こることが多く、大人になるまでに半数の人は歯ぎしりを経験すると言われているのです。

大阪大学の加藤講師の歯ぎしり発生率検査によると、3~10歳=14~35%、10歳代=13%、成人以上=5~11%、60歳代以上=3%という結果が報告されています。

この報告によって3歳から10歳の間に歯ぎしりが起こる人が一番多いのです。
この数値を見ても子どもの歯ぎしりを、あまり不安に考えることはないと言えるのではないでしょうか。

自宅でできる歯ぎしりのケア

マウスピースを付ける

マウスピース

マウスピースは市販でも購入できますが、やはり歯科医に歯形を取ってもらい、ピッタリのものを作ってもらいましょう。

歯列矯正にも使われているマウスピースで、歯ぎしりの治療にも使用します。
既成品で、自分で作るタイプのマウスピースもありますが、やはり医師がきちんと形に合わせたものを使用したいものです。

歯ぎしりの場合、健康保険適用がされるので大体5000円程度で子どもの歯にピッタリのマウスピースが手に入ります。

あまり低年齢の場合は装着を嫌がって出してしまうので、ある程度使用する必要性が分かる年齢になってから付ける方がいいようです。

ただし、歯ぎしりによって何か支障が出ているときには、使用する場合もあります。
歯ぎしりは改善され、歯の周辺などへの影響なども改善されます。

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2018年6月29日

よく咀嚼させる習慣をつける

食事のときに咀嚼回数の少ない子どもの方が、歯ぎしりが強く出る傾向があると言われており、食事はよく噛むことが大切だということをしっかり子どもにも教えましょう。

そして習慣がつくまでは親も一緒に一口30回噛むなど具体的に説明をし、一緒に数を数えながら食事をするなどよく噛む癖が付くように工夫をします。

また、どんぶり物など一気に食べやすいメニューを避け、ゆっくり噛んで味わえる野菜の多い和食も増やしてみるのもおすすめです。

できるだけストレスのケアをしてあげる

ストレスが原因の歯ぎしりの場合、表面的に分からない心の中の問題かもしれません。
それはお友だちとの関係だったりする場合もあり、大きな問題を抱えていることがあるかもしれません。

子どもとよく話合ってみたり、親しいママなどに聞いてみるなど、少し状況を探ってみることも大切です。
それでも分からないときには、子どもの心を癒すようなことを考えてあげましょう。

医師に相談した方がいいケース

歯の痛みやぐらつきがある時

歯ぎしりが気になったら、歯のぐらつきをチェックしてみましょう。

歯にぐらつきがあるようなら、歯ぎしりによって歯の根元まで負担が掛かっている可能性があります。
その場合は医師に相談した方がいいでしょう。

6歳になっても歯ぎしりしている時

歯ぎしりは小学校に入る前後を目安に治らないようであれば、1度歯科医に相談して歯のチェックなどしてもらいましょう。

特に問題がなければ、もう少し様子を見てもいいし、マウスピースを作ってもらうことも良いかもしれません。