産後は体重増加や抜け毛、肌荒れなどママにとっては不安なことが起こる時期です。
しかし、ホルモンの変化が原因となっている場合がほとんどなので、決して焦る必要はありませんが、やはりケアは大切です。
そこで産後の肌荒れに悩んでいるママは、症状から原因をチェックし、それにあったケアをしていきましょう。
この記事の内容
出産後に起こりやすい肌トラブルの症状
乾燥肌
メイクをすると、より目立ってしまう乾燥肌。
薄い皮がボロボロと剥けていたり、粉をふいたり、ガサガサすることも。
また、小じわが急に増えたように感じることもありますが、それも乾燥肌が原因です。
放っておくと大きなシワになり、最終的には隠しようがなくなってしまうので注意しなければなりません。
乾燥肌がひどくなると痒くなることもあり、かいたところが赤くなってしまうことも。
皮膚表面の組織が乱れ、肌を守れず紫外線などからのガードができなくなり、より乾燥肌が重度になることもあるのです。
他にもアレルギーやアトピーなどが発症にもつながるので、保湿ケアはしっかりしなければなりません。
原因はやはりホルモンバランスの乱れが大いに関係していると言われています。
ニキビ
ホルモンバランスが乱れることにより、皮脂が増え毛穴にたまり、そこにアクネ菌などがたまってニキビや吹き出物につながることもあります。
また、逆に乾燥し皮膚表面のガード力が低下すると、常在菌であるニキビ菌などが侵入しやすくなり、それによってニキビができることもあるのです。
湿疹
ホルモンバランスによって皮脂が増え、細菌の増加によって湿疹ができることがあります。
逆に乾燥肌になることもあり、それによって敏感肌になってしまい湿疹などができることも。
皮脂が多くなったことによって起こる湿疹は、小さなニキビの集まりのようなものもありますが、逆に乾燥肌によって起こる湿疹はカサカサしたところが痒くなり、赤くなるという症状が目立ちます。
痒み
痒みは肌の乾燥によって起こることが多いと言われています。
前髪などが当たった刺激で痒くなるだけでなく、特になにも刺激を与えてなくても痒くなることもあります。
乾燥肌によって肌が異常に敏感になっているため、常在菌による刺激や紫外線などの刺激によっても痒くなってしまうのです。
痒いところを掻くと、皮膚の薄い部分がパラパラと粉のように落ちることもあります。
シミ
産後の乾燥肌によって紫外線から肌を守ることができなくなると、どうしても紫外線からの影響によってシミが出来やすくなります。
その上、肌のターンオーバーも乱れやすくなり、シミの改善もなかなかできずに、どんどんシミがたまってしまうことにもなりかねません。
シミは改善よりまず予防と言われていますが、どのような予防をしても紫外線はある程度防げないもの。
バリア機能が劣り、外的刺激から守ることができなくなった肌は、しっかり紫外線をキャッチしてしまい、シミをつくってしまうのです。
肌トラブルが起きやすい部位
顔やあごや口周り
肌トラブルは全身に出ますが、一番出やすいのはやはり顔だと言われています。
特にあごや口の周りは、実際には汗を多くかくところではありませんが、ストレスやホルモンバランスの乱れによって、皮脂の分泌量が増えてニキビなどが出やすくなるところでもあるのです。
そのため、出産後にあごや口の周りにニキビができたというママも多いのではないでしょうか。
これらの部分は普段は皮脂の少ない部分で、全体に乾燥肌になっているときには、逆にガサガサと乾燥しやすくなります。
つまりいろいろな肌状態の影響を受けやすい部分とも言えるのです。
頭皮
産後の頭皮トラブルもとても多いと言われており、特に「痒み、フケ、抜け毛」がワースト3ではないでしょうか。
その原因には産後のホルモンバランスの乱れと、産後のストレスがあります。
妊娠することで大きくホルモンバランスが変わり、産後にはまたホルモンバランスが大きく変わって元に戻っていきます。
そのため、どうしてもホルモンバランスの乱れによる影響が頭皮に出やすくなるのです。
そして産後は妊娠中に続き、育児などでストレスがたまりやすく、これも大きな原因となります。
頭皮が乾燥しやすくなると敏感肌になるため、ちょっとした刺激でも痒みがでることも。
ちょっと掻いたことが刺激となって、炎症を起こしやすくなることもあるのです。
乾燥した肌を改善しようとする自己免疫力によって、今度は皮脂分泌過多となりベタつきや、ニキビ、吹き出物が起こることもあります。
人によってどちらが強く出るかはわかりませんが、産後多くのママがいろいろなかたちで頭皮トラブルを感じています。
背中
背中はとても汗腺が多いところなので、寝汗も大量にかく部分だと言われています。
そのため、ホルモンバランスの乱れによって皮脂が多くなると、背中ニキビや吹き出物ができることもあるのです。
今までできたことがなかったママも、急に背中にできて焦ってしまうということもあるかもしれません。
手
産後は肌乾燥が起こることは多いと言われていますが、手先は家事や育児で水仕事も多くなります。
乾燥肌になっている上に水仕事で皮脂量が低下し、ひどい乾燥状態になることもあるのです。
ママによっては指先がヒビ割れたり、ささくれが出来やすくなったりすることも。
産後に肌荒れが起こる原因
ホルモンバランスの影響
出産によって体は大きくホルモンバランスを変化させることになります。
ホルモンバランスはさまざまな体の調整を行っており、肌状態をコントロールする重要な働きにもなっているのです。
そのため、ホルモンバランスが安定するまでは、いろいろなトラブルが出やすいと言われており、特に肌には顕著に出ると言われています。
また、ホルモンバランスを調整する部分と、自律神経を調整する部分は脳内で同じ部分に位置しており、お互いに影響を与え合ってしまうためストレスとも深く関係します。
ストレスによる影響
産後は育児によるストレスが大きいと思われます。
最初の出産であれば、よりストレスは多いかも知れません。
また兄弟がいれば、赤ちゃんと兄弟との育児でストレスは倍増。
赤ちゃんを育てているときは、ストレスを発散する時間もありません。
例えば、好きなことをする時間や、オシャレをする時間などもほとんどなくストレスはたまる一方です。
ストレスは自律神経のバランスを崩し、それによってホルモンバランスが乱れ、肌荒れにつながります。
睡眠不足や疲労による影響
新生児のときには、夜中でも数時間おきに母乳を欲しがります。
夜中の授乳がおさまってからも、赤ちゃんによっては夜泣きが続く場合もあるのです。
そのため、夜も眠れず、また他にも兄弟がいる場合など、お昼寝もままなりません。
そして、育児や家事などでママの疲労もたまります。
睡眠不足が続くと、自律神経のバランスを崩し、ホルモンバランスの乱れにつながり、より肌荒れを引き起こすのです。
栄養不足による影響
授乳中は赤ちゃんの分まで栄養が必要になりますが、意外と必要なものがきちんと摂れていないこともあります。
授乳中は赤ちゃんに必要な分はまず授乳の方に流れていくため、ママ自体の栄養不足が起こることもあるのです。
あくまでもエネルギー不足ではなく、必要な栄養不足なので意外と分かりにくく、それが肌などに影響を与えてしまうこともあります。
個人差があるが半年~1年くらい続く場合もある
産後のママのトラブルの多くは、ホルモンバランスの乱れが原因と考えられます。
特に肌などはホルモンバランスの乱れが顕著に出るところであり、その上育児のストレスなどもプラスされています。
そのため、個人差はありますが、多くのママは半年から1年ぐらいで正常に戻っていくと言われているのです。
もちろん早い人は産後3カ月を過ぎたころから肌の状態が戻ったというママもいますが、1年ほど掛かったというママもいます。
しかし、ホルモン状態は産後乱れるのが当然なので、特別だと思わず焦らずしっかりケアをしていきましょう。
パパの協力を得て、1日ショッピングや美容院に行くなど、上手にストレスを解消することも大切です。
赤ちゃんだけでなくママもスキンケアをしっかりしよう
赤ちゃんのスキンケアの重要性は、多くのママたちが理解されていると思います。
しかし、ママもホルモンのバランスが戻るまで、ある程度の期間を要するため、ママのスキンケアも大切だということも覚えておきましょう。
この時期のスキンケアは、そのときの肌状態をケアするだけでなく、後々の肌にも影響します。
そのため、美しい肌をつくるチャンスととらえて、しっかりケアしていくことが大切です。