母乳での育児は一般的に良いと言われていますが、環境や体調によってなかなか続けることが難しいママも多く、母乳育児からミルク育児に切り替えたいと思っているママも多くいます。
「でも、ミルク育児っていろいろなデメリットがあるのでは?」
もちろん、ミルク育児に切り替えることによるデメリットはありますが、その反面メリットもあります。
ここではミルク育児に切り替えたいママのために、メリットデメリットなどを紹介したいと思います。
この記事の内容
母乳の方が良いと言われているけどミルク育児のメリットもある
確かにミルク育児は母乳育児を大きく上回るものはありませんし、母乳育児の方が赤ちゃんにとって良い影響が多いのも事実です。
しかし、現代のミルクは技術も進み、とても母乳に近い質の高いものになっています。
そのため、ミルク育児でのメリットもたくさんあります。
ミルク育児のデメリットとメリットを合わせて、子どもとママの状況にあった育て方を考えていきましょう。
ミルク育児のメリット
ママのストレス緩和
育児は赤ちゃんのことを一番に考えることが大切です。
しかし、ママの状態が悪くなれば、育児にもひずみが起こってしまいます。
特にママの健康状態やストレスなどは充分に考えなければなりません。
例えば、母乳で育てているとおっぱいの回数も多く、ママは睡眠不足になったり、ストレスがたまったり、また必要な薬を飲むこともできません。
このようなときに、ミルク育児であればストレスも緩和され、服用したい薬も安心して飲むことができます。
飲む量を調節しやすい
母乳の出が悪いと何回も何回も赤ちゃんは空腹でぐずり、母乳回数が増えてしまうということもあります。
ミルクは赤ちゃんの腹持ちもよく、ミルクはいつも安定した量を与えられるので、空腹でぐずることもほとんどありません。
また、飲むミルクの量も夜にゆっくり寝てもらいたいときには、少し多めにするなどコントロールすることもできます。
逆に母乳の量はなかなかコントロールできません。
外出先でもあげやすい
外出先でもお湯さえあればどこでもミルクを与えることができます。
荷物は増えてしまいますが、魔法瓶などにお湯を入れて持ち歩くことでどこでもミルクをあげることが可能です。
母乳の場合は特にお湯などの準備はいりませんが、授乳室などの環境がないと与えるのが難しく、外出先ではミルクの方が一般的には便利とされています。
誰でも代わりにあげられる
ママが手を離せなくても、ママの代わりに誰でもミルクをあげることができます。
パパやおじいちゃん・おばあちゃんでもミルクを代わりにあげてもらうことができる点もママにとっては楽になるポイントです。
それによってママの自由な時間もできるという部分もあり、母乳とミルクの混合というかたちで育てているママもいます。
保育園に入る場合はミルクなので事前に慣れることができる
もし保育園に入ることになっている赤ちゃんの場合は、日中ママが母乳をあげることができないため、必然的にミルクをあげることになります。
ミルクに慣れていると入園の時も比較的に楽になります。
保育園を意識してミルクをあげたい場合、突然ミルクに切り替えるのではなく、事前にだんだんミルクに慣れるようにしていきます。
最初は1回だけミルクにして、あとは母乳というところから開始して少しずつミルクを多くしていきましょう。
母乳による乳児湿疹になるリスクが少ない
母乳はママの食事によって、乳児湿疹になるリスクが高くなります。
例えば、ママがタンパク質や脂質の多いものを摂ると、どうしても母乳の中にもそれらが多く含有してしまい、赤ちゃんがそれを消化できないと、乳児湿疹になるリスクが高まります。
それに比べてミルクの内容は計算され安定しているので、リスクは少ないということになります。
ただし、乳児湿疹の原因は赤ちゃんの乾燥肌が影響しているので、母乳やミルクだからということだけではありません。
ミルク育児のデメリット
お金がかかる
ミルク育児のデメリットとして、まずミルク代がかかるというデメリットがあります。
もちろん母乳でも質の良い食事を意識することで、いつもより食費が掛かってしまうということはあります。
ミルクの場合、生後0カ月~生後10カ月までの10カ月で合計、約90000円程度となります。
(粉ミルクは850g缶が大体2000円程度の場合の計算です)
外出時の荷物が増える
外出時はどこでもすぐにミルクを与えることができるというメリットがある反面、お湯を入れた保温瓶や、ミルク、哺乳瓶などが必要になり、荷物はいろいろ多くなります。
母乳育児の場合はママがいれば特に必要なものはないので、荷物はそこまで多くなりません。
アレルギーの心配がある
もし赤ちゃんがアレルギーを持っている場合は、母乳の場合は特に問題がなくても、ミルクの場合はアレルゲンに反応することがあります。
母乳が何かの事情で与えられない場合、アレルギーを持っている子どもはアレルギー用のミルクが必要となります。
特にアレルゲンは個人差があるので、それに合ったアレルギー用ミルクが必要です。
母乳に比べてスキンシップ面で欠ける
母乳もミルクもママが抱っこして与えることで、スキンシップ面では特に変わらないと思いがちですが、やはりおっぱいから飲む場合は口に当たる感触も、手に触れるママのおっぱいも、まったく哺乳瓶から与えるのとは違います。
鼻や口、ホッペ、手などすべてママの肌に触れながら安心して母乳を飲めるため、やはり他のミルクでは超えることができないスキンシップがあるのです。
母乳にこだわらずママの負担にならない授乳をしよう
以上ミルクのメリット、デメリットをご紹介いたしました。
確かに母乳とミルクの差はどんどん縮まっています。
とは言っても違いは当然あり、母乳での育児がベストだと言えます。
しかし、母乳にこだわることで、ママの負担があることも考えなければなりません。
そのため、ママの性格、手のかかる兄弟の有無、ママの仕事の都合、ママの健康などいろいろなことによって、母乳だけにこだわれないこともあります。
また、完全ミルク育児や完全母乳育児と決めずに、例えば離乳食ぐらいまでは母乳で育て、離乳食が始まったころから離乳食とミルクに切り替えていくという方法もあります。
もともと母乳の量の少ないママなどは、最初から母乳とミルクを混合で育てるという方法もあります。
他にもママの仕事の開始によって保育園を利用する場合、朝や夜はママの母乳、保育園に行っている間はミルクという混合育児でも問題ありません。
「何がなんでも母乳でなければならない」というこだわりは、ママの負担が大きくなってしまい、逆に育児環境が悪化することもあります。
あまり深刻に考えず、ママにストレスの少ない方法を見つけていくことが一番大切です。