母乳育児をしているママにとって母乳の質は気になることの1つでもあります。
母乳の質が低くなってしまうと、赤ちゃんへの栄養が不足してしまったり、乳児湿疹に影響してしまったりと、少なからずデメリットが起きます。
特に不規則な生活のママは意識して食事と休養のバランスを心掛けていきましょう。
ここでは母乳育児のために気を付けたいことなどを解説しています。
この記事の内容
母乳の質を上げるために心掛けること
バランスの良い食生活
基本的にはママの食事が母乳にはとても影響を与えます。
栄養バランスのとれた食生活を意識しましょう。
ビタミン、ミネラルはとても重要なので、緑黄色野菜なども豊富に取るようにします。
赤ちゃんは血液や骨、肉など急激な成長のためにはたっぷり必要となるため、鉄分、葉酸、マグネシウム、カルシウムなども豊富に摂るようにしましょう。
特に日本人は野菜、カルシウム、鉄分は厚生労働省でも注意喚起されているほど不足しています。
そのため、いつもより意識して摂取しましょう。
また、赤ちゃんの脳の成長のためには、青魚に含まれているDHAも不足しないように、青魚も食べるようにしましょう。
便秘などは腸内からの毒素が血液に入りやすいので、腸内環境を整えることも大切です。
食物繊維をしっかり摂るためにも、野菜だけでなく海藻やキノコなどもオススメ。
他にもワカメなどの海藻は血液をサラサラにし、母乳の質を高めると言われています。
水分補給をしっかりする
母乳成分の9割近くが水分でできています。
そのため、水分補給はこまめに行ってください。
特に便秘になっている時は水分が不足しているという体からのサインです。
あまり冷たすぎるものは控え、常温か温かい飲み物を1日2リットルを目安に飲んでみてください。
環境的に無理な方は授乳のたびに飲むだけでも問題ありません。
ストレスを溜めない
ストレスも母乳の質を落とす原因となります。
特にストレスの多いときの母乳は、赤ちゃんまでイライラさせるという結果も出ています。
母乳を押し出すオキシトシンの分泌が止まってしまい、母乳の出が悪くなるという影響もあるので、ストレスはできるだけ解消する方法を見つけましょう。
視床下部の室傍核と視索上核の神経分泌細胞で合成され、下垂体後葉から分泌されるホルモン。「幸せホルモン」、「愛情ホルモン」とも呼ばれ、ストレスを緩和し幸せな気分をもたらす。
体を冷やさない
体を冷やせば代謝が低下し、血流も悪くなります。
血流が悪くなると血液はドロドロになり、コレステロールなどの脂質も増えてしまいます。
当然母乳も脂肪分が多くなり、赤ちゃん自身では消化ができずに消化不良を起こし、赤ちゃんの胃腸の働きが低下することも。
胃腸の働きが低下すると栄養の吸収ができなくなり、赤ちゃんにとっては致命的です。
また、乳児皮膚炎などの原因になったり、免疫力の低下にもつながってしまうのです。
よくある授乳中の食べ物の疑問
カレーなど辛いものは基本問題ない
カレーなどの辛さのある刺激物は、そのまま母乳に入って赤ちゃんの体に入ってしまうというものではありません。
一番注意しなければならないのは、刺激の強さによってママの胃腸に悪影響がある場合は避けなければなりません。
しかし、普段食べている程度のものであれば、基本的には問題ありません。
これらの食べ物は食欲を増進させ、ストレスの解消にもつながります。
基本としてはママの体に負担がなければOKです。
アイスやケーキなど甘いものも問題ない
甘いものはストレス解消にもなり、特に母乳には悪影響はないと言われています。
ただし、食べ過ぎはやはり体重増加につながるので注意しましょう。
また、乳腺炎などを起こしている時は消化に良いものを食べてください。
カフェインは1日1~2杯まで
カフェイン摂取は大人にとっては特に刺激はなくても、あの小さな体でまだ内臓機能が完全でない赤ちゃんにとってはとても辛いものなのです。
そのため、カフェインの入っているコーヒーなどは、1日に2杯までとしましょう。
もちろん、タンポポコーヒーや、黒豆コーヒー、ルイボスティなどで代用できるならコーヒーは極力飲まない方がよりおすすめです。
緑茶などもカフェインが多いので、麦茶に代用するなど、妊娠中も我慢していたと思いますが、授乳が終わるまでもう少しの間我慢しましょう。
お酒は絶対NG
授乳している間は、お酒は絶対に飲んではいけません。
アルコールはダイレクトに母乳に入ってしまいます。
赤ちゃんの肝臓はまだまだ未熟で、アルコールを分解する働きはありません。
そうなると赤ちゃんは大人が想像する以上に苦しむことになってしまうのです。
そのため、お酒は授乳が終わるまで絶対にやめましょう。
よくある授乳中の生活習慣の疑問
ダイエットはほどほどに
妊娠中に体重が増えてしまったり、まだ完全に体重が戻らない状態で、ママはすぐにでもダイエットを始めたいとうずうずしていた人もいるはずです。
しかし、授乳中のダイエットは基本的にはNGです。
体重が増えすぎて、逆に悪い影響がある場合は医師に相談の上、多少のダイエットを行うことはありますが、基本的にはダイエットはおすすめできません。
カロリーを制限し過ぎてしまうと、母乳の質に影響してしまうため、食事を制限するのではなく、軽いストレッチなどを取り入れていきましょう。
激しい運動は控える
激しい運動はホルモンの分泌を低下させてしまったり、過労につながり、母乳の質を落とすより母乳の出が悪くなったり、出なくなったりするので注意しましょう。
適度な運動はホルモンや自律神経などのバランスを整え、ストレス解消にもなり、質の良い睡眠が取れるのでおすすめです。
激しい運動は産後6ヶ月を過ぎてからを目安にして始めると良いでしょう。
旅行は赤ちゃんの生活に合わせる
旅行はママのストレス解消のためにも良いことですが、赤ちゃんの生活を中心に考えた旅行をするようにしましょう。
例えば、赤ちゃんが授乳中であれば、どこでも授乳ができるように、車で行く旅行であったり、あまり遠方ではなく1~2時間程度の地域への旅行にしましょう。
また、新生児をあまり連れ歩くと、紫外線に当たりすぎることもあり、赤ちゃんには負担が大きくなることもあります。
こんなときには外出をあまりしないよう、温泉地などの旅行にするなど、赤ちゃん中心に計画を立てることが大切です。
ヘアカラーなどは産後1ヶ月後から
ヘアカラーやパーマなどによる授乳への影響は今の段階ではないと考えられています。
しかし、産後1ヶ月程度は、とにかく皮膚なども過敏になっていて、いつも起こらないような皮膚トラブルが起こる可能性があると言われています。
もしトラブルが起これば薬を塗ったり服用する必要も出てきます。
それこそ授乳に影響を及ぼしてしまうので、産後1ヶ月程度はヘアカラーやパーマは避けましょう。
また、出産すると個人差にもよりますが、産後3ヶ月~1年ぐらいまでは抜け毛が増えると言われています。
産後の抜け毛が気になるママは、この時期を過ぎてからヘアカラーなどを行った方が、髪のためにも良いです。
ママの健康が母乳の質につながります
ママの食生活が母乳の質に直結するのと同じように、ママの健康も母乳の質に直結します。
ママが健康であれば、血流・栄養の吸収・デトックス状態なども良く、質の高い母乳が作られます。
しかし、ママ自身が健康でいないと、
- 血液がドロドロになる
- 血液中に毒素やコレステロールが増える
- 精神的に悪い状態になる
- ストレスが増える
などどれも母乳の質を低下させる原因です。
そのため、しっかり睡眠をとる、適度な運動を行う、ストレスを解消する、栄養のバランスのとれた食生活などを意識するようにしましょう。