子どもを自転車に乗せて移動することはとても便利ですが、そこには様々なルールがあります。
特に抱っこ紐を使用して子どもを1人、2人、それ以上乗せたいと思ったとき、禁止事項もあるので乗る前にしっかりチェックしましょう。
この記事の内容
前抱っこでの乗車は違反になる
自転車を運転するときに、ママが前抱っこで運転することは全国的に違反となります。
運転の邪魔になることでママも赤ちゃんも危険が大きいこと、ママのバランスが崩れやすいこと、転んだときなど赤ちゃんのケガのリスクが高いなどの理由から、前抱っこして自転車を運転することは禁止されているのです。
しかし、おんぶ紐使用は地域によってOKの場合もあり、それぞれ地域による交通法ルールは微妙に違います。
子どもの多いママは、子どもを全員連れて自転車に乗せたいところですが、やはり条件を整えた上で、子ども2人までが限界です。
自転車のタイプや子ども用座席が付いているかによっても、住んでいる地域の交通ルールは微妙に違うので、チェックしてから乗るようにしましょう。
また、子ども専用シートに乗っている子どもがヘルメットをかぶっているのをよく目にしませんか。
実は運転者には幼児や児童を保護する責任があり、自転車に乗せるときには幼児にヘルメットをかぶらせるように務めなければならないという道路交通法があります。
務めなければならないということは努力義務規定ということで、強制ではないが努力義務があるということなのです。
ちなみに車に乗るとき赤ちゃんを前に抱っこして乗った場合は、その車の運転者が1点減点となります。
よく抱っこ紐を使用したママが、シートベルトをしていれば問題ないと思われがちですが、実はこれもアウトです。
その他で違反になるかは住んでいる地域によって違う
東京都の場合
東京都警のルールでは一般の自転車の場合、運転者(16歳以上)は、6歳以下の子どもを1人乗せることができます。
この場合、おんぶ紐を使ったおんぶはOKですが、抱っこ紐を使った抱っこは禁止となっています。
これは運転者が下を見にくいことや安定性が悪いことが、抱っこ禁止に関係しているようです。
また、2人乗りの構造の自転車や、2人分の子ども用座席が付いている自転車の場合は、子どもは2人まで乗せることができますが、おんぶや抱っこは一切禁止であり、2人とも子ども用座席に乗せることが条件となります。
神奈川県の場合
神奈川県警のルールでは子ども用座席が1つ付いている自転車の場合、運転者(16歳以上)と子ども(6歳未満)1人の2人乗りはもちろんOK。
そしてこの条件で赤ちゃんを、1人おんぶ紐などを利用しておんぶして3人乗りになってもOKです。
子ども用座席が2つ付いている自転車の場合、運転者と子ども2人の3人乗りはOKですが、運転者がもう一人をおんぶして4人乗りとなる場合は違反となります。
埼玉県の場合
埼玉県警のルールでは、一般自転車で4歳未満の子どもをおんぶして2人乗りはOK。
また、構造上あるいは子ども用座席が1つ付いている2人乗り自転車の場合、運転者(16歳以上)が子ども1人をおんぶ紐使用でおんぶし、6歳未満の子どもを専用座席に座らせた3人乗りはOK。
ただしこの場合もおんぶできるのは4歳未満の子どもに限ります。
構造上あるいは子ども用座席を2つ付けた、幼児2人が乗れる自転車の場合、6歳未満の子どもを2つの子ども用座席に乗せるのはもちろんOKですが、1人を子ども用座席に乗せて1人をおんぶしてもOKです。
ただし、4人乗り、つまり子どもを3人乗せるのは違反となります。
千葉県の場合
千葉県警のルールでは、一般自転車に子どもをおんぶ紐など使用しておんぶした場合の2人乗りはOK。幼児用座席が1つ付いている自転車の場合は幼児(6歳未満)を1人乗せて、運転者(16歳以上)が運転することができます。
運転者が幼児をおんぶ紐などでおぶり、幼児用座席に1人の幼児を乗せて3人乗りもOKです。
幼児用座席が2つ付いている自転車の場合は、子どもをそれぞれのシートに乗せて人乗りも問題ありません。
大阪府の場合
大阪府警のルールでは、一般自転車に4歳未満の子どもをおんぶ紐など使用しておんぶした場合の2人乗りはOK。
子ども用座席が1つ付いている自転車の場合、運転者(16歳以上)と子ども用座席を利用した子ども(6歳未満)1人の2人乗りはOKです。
また、この状態でもう一人4歳未満の子どもをおんぶ紐など使用しておんぶした場合は3人乗りもOK。
ただし、子ども用座席が2つ付いている自転車に子ども2人乗せ、運転者が子どもを一人おんぶした場合の4人乗りは禁止となります。
おんぶして自転車に乗る時の注意点
しっかり固定する
おんぶして自転車に乗る場合、一番危険なのはおんぶ紐が緩んでしまい、子どもが揺らついてしまったり落ちてしまうことです。
そのため、きちんとしたおんぶ紐を使用し、しっかり固定することが大切です。
安全運転を心掛ける
もちろん安全運転を心掛けることは基本です。
交通ルールを守るのはもちろんですが、ルールを守らない車などもいるので自分だけルールを守ればいいというものではありません。
子どもを乗せている場合は、自分だけでなくいろいろな想定をした上で周りをしっかり意識して安全運転を心掛けることが大切です。
子どもを乗せていると、何かとっさに起こってしまっても重みで動きが鈍くなるもの。
そのため、特に子どもを乗せたときには安全に注意をしなければなりません。
雨の日はできるだけ乗らない
特に雨の日は、スリップなども起こりやすくとても危険です。
子どもを乗せているとやはりバランスが取りにくく、つるっと滑りそうになったときにも1人なら転ばずに済む程度でも、子どもと一緒に乗っていると倒れやすくなることもあります。
雨の日は視界も悪く、他の車や自転車などからのもらい事故も多いものです。
そのため、雨の日はできるだけ、子どもと一緒に乗らないように心掛けましょう。
あとあと後悔しないためにも、雨の日の子どもを乗せた自転車運転は極力避けたいものです。
自転車に幼児用座席を付けよう
前部座席は2~3歳頃まで
子どもを乗せるための幼児座席には、運転者の前に付けるタイプと後ろに付けるタイプがあります。
特に2~3歳の小さい子どもの場合は、ママの目の届く前に付けるようにしましょう。
年齢的にも大きさの問題があり、前の座席は2~3歳までとなっています。
特に体重が重くなると前に座らせると、ママのバランスが取りにくくなってしまうことも。
その上、近くの部分が見にくいので大きくなると前座席は危険となります。
後部座席は6歳頃まで
後部座席はあまり小さい子どもだとやはり様子が見えないので不安です。
そのため2~3歳までは前の座席に座らせ、それ以降6歳までは後ろの座席に座らせるようにしましょう。
子どもも大きくなると前座席はきつく、ちょっと動くだけでもママのバランスが崩れやすくなるので怒られてしまいます。
安全運転のためにも是非、3歳頃からは後ろの幼児用座席に座らせるようにしましょう。