赤ちゃんの耳たぶの付け根が切れてグジュグジュという症状が起こった場合、焦ってしまうママも多いのではないでしょうか。
しかし、このようなことは意外と多く起こることなのです。
耳切れがあるとアトピーの心配をされることもありますが、原因はそれだけではありません。
そんな耳切れの原因や予防法について解説します。
この記事の内容
耳切れがアトピーによるものかは判断が分かれる
耳たぶの付け根が割れ、出血したり、ぐじゅぐじゅするなどの症状を耳切れと言いますが、耳切れ=アトピーではありません。
確かにアトピー性皮膚炎の症状として耳切れが起こることもあります。
しかし、アトピーの場合は耳たぶの付け根だけでなく、例えば肘や膝などの関節やワキの下などにもカサカサや痒みなどの症状が発症することがほとんどです。
もちろん、それでもアトピーではなく、単に肌の弱い赤ちゃんの可能性もあります。
これは医師でも見分けはなかなか難しいとも言われているほどです。
そのため、耳切れが起こったときにはアトピーとすぐに結びつけず、他にもアトピーらしきところがないかチェックして、もしアトピーの可能性があれば皮膚科へ相談してみましょう。
しかし、耳だけであれば、赤ちゃん特有の乾燥からくるものがほとんどなので、保湿などの対策をしてあげてください。
他に考えられる耳切れの原因になるもの
よだれや汗や涙によるもの
耳切れの原因はいろいろありますが、よだれ、汗、涙など赤ちゃんにはつきものとも言える物が原因になることもあります。
特に代謝が高く、体温の高い赤ちゃんは汗もいっぱいかきます。
また、よだれは口の筋肉の締まりがしっかりするまで続きます。
さらに、感情を表す唯一の手段として、赤ちゃんはよく泣き、涙もたくさん流します。
これらはどれも水分であり、肌にこれらが付着することで毛穴は開きっぱなし。
そのため、もともと乾燥しやすい赤ちゃんの肌は、より乾燥が激しくなります。
これらの排出物は水分が蒸発すると、成分が濃くなり肌への刺激が強くなるのです。
そして、耳タブの付け根にはこれらが溜まりやすい環境にあることから、特に耳切れが起こりやすいのです。
乾燥が原因によるもの
赤ちゃんの皮膜をはじめとする角質層はまだまだ未熟です。
肌をガードする機能はまだ完全ではないため、通常赤ちゃんは乾燥肌と言われています。
また、耳たぶの付け根は汗、よだれ、涙などの通り道になってしまうこともあり、それらの刺激によってより乾燥しやすくなります。
そのため、耳たぶの付け根などは乾燥が激しくなり、切れやすくなってしまうのです。
ベビーソープなどの洗い残し
ベビーソープのすすぎがしっかり行われていないと、残ってしまった洗剤成分が肌に刺激を与え、皮膚の弱い部分にトラブルを起こしてしまいます。
ベビーソープの中には、石油系の合成成分が配合されているものもあり、このようなタイプはより肌に刺激を与えやすくなるので注意しましょう。
もちろん、無添加のベビーソープであっても、洗剤成分が残れば刺激になってしまうので、しっかり洗い流すことは大切です。
耳たぶの付け根は、髪の毛から洗い残しが垂れやすい部分であることも関係しています。
寝具に菌が付着していたとき
他にも枕、シーツ、掛け布団などに菌が多く発生してしまっている場合には、特に耳たぶ付近に小さなヒビなどが起こると、そこから雑菌が侵入して炎症を起こしてしまいます。
雑菌によってよりぐちゅぐちゅが酷くなり、治りにくくなってしまうこともあります。
寝具は日干しをしたり、洗濯できるものはこまめに洗濯をして清潔を保つことが大切です。
ただし、洗濯洗剤もモノによっては肌への刺激が強い場合もあるので注意しましょう。
耳切れの治し方
ステロイド剤でアトピー治療
もしアトピーによる耳切れの場合は、治療の一環としてステロイド剤を使用することは一般的ですが、その場合は医師の指導の下、行うようにしましょう。
また、アトピーでなくても炎症が激しい場合は、ステロイド剤が含まれている軟膏などで治療することができます。
もちろん、一週間程度で改善が見られない場合や、薬をやめたらすぐに症状が出て来たという場合は医師に相談しましょう。
保湿ケアをする
いろいろな耳切れの原因をご紹介しましたが、基本となっているのはやはり肌の乾燥となります。
赤ちゃん特有の乾燥肌をまず改善することが重要です。
とは言っても赤ちゃんの肌は成長課程であり、基本的に乾燥肌を改善することは無理なため、毎日保湿ケアを行ってサポートしてあげることが必要。
角質層が完全に成長して肌をガードすることができるようになるまでは、保湿ケアを続けてあげたいものです。
特に耳たぶ付近はうっかり忘れがち。
現在特に何も起こっていなくても、トラブルが起こりやすい部分なので、耳たぶの付け根付近も忘れずにしっかり保湿してあげましょう。
耳切れの予防方法はスキンケア
しっかり洗って保湿する
耳切れは保湿の重要性とともに清潔も大切です。
1日1回は沐浴やお風呂に入れて、清潔を保つようにしましょう。
また、よだれ、汗、涙などで耳たぶ付近は汚れやすいので、たまに柔らかいガーゼにぬるま湯を湿らせて優しく擦らず叩くように拭いてあげましょう。
そして、拭いた後は保湿も忘れず行ってあげてください。
こまめに保湿ケアをする
特に耳たぶの根元付近は意外と乾燥しやすく、耳切れを起こしやすいところです。
耳たぶの付け根のように水分が触れやすい部分は、肌の中の水分が蒸発しやすい部分なので、保湿ケアはこまめに行うことが大切となります。
耳たぶの付け根部分は特に布団との接触も多いです。
ベタつき感が多いベビーオイルやベビークリームは、布団への移り付きが気になるママも少なくはないと思います。
ベビーローションなどべたつきの少ないものを使用すると移り付きも気にならなくなるので、ベビーローションなどでのこまめな保湿ケアがオススメとなります。