子どもの歯ぎしり対策の1つとして、有効なのがマウスピースの利用です。
ただあまりマウスピースを使い慣れていない人にとって、使い方やどんな種類があるのかもわからない方も多いかと思います。
ここでは歯ぎしり対策としてマウスピースを利用する時のポイントを解説したいと思います。
この記事の内容
歯ぎしり対策にマウスピースが効果的の理由
歯の擦り減り予防
歯形にぴったりあったマウスピースを使用することで、歯同士の擦り合わせによる歯の減りが予防できます。
歯ぎしりの原因の1つに歯並びのトラブルがあり、それを修正しようと歯ぎしりが起こります。
しかし、歯ぎしりで正しい修正ができることは難しく、逆に他の部分への負担の方が大きくなり良い影響はありません。
そのため、マウスピースをきちんと使用して、歯並びは歯科医によってきちんと修正してもらいましょう。
顎への負荷を軽減
歯ぎしりは驚くほど強い力で行われます。
そして長時間行われることから、歯だけでなく歯茎や顎にも大きな負担を掛けてしまいます。
そのため、顎関節症やその悪化が見られることもあるのです。
顎関節症とは顎を動かすと耳の下辺りから音が鳴ったり、口が開きにくかったり、酷くなると口が開かないということも。
マウスピースは顎の関節や筋肉を歯ぎしりの負担から守ってくれるため、これらの症状を予防・改善することができます。
ストレスが緩和される
歯ぎしりはストレスによっても起こると言われていますが、逆に歯ぎしりによってストレスが増えてしまうこともあるのです。
原因がどのようなものであっても、顎や歯茎、歯などへの負担はとても大きく、分からないうちにストレスが溜まってしまいます。
実際の睡眠時はストレスも解消すべきときですが、歯ぎしりを行っていることで実は深い眠りと浅い眠りの理想的な睡眠リズムが取れません。
そのため、マウスピースを使用することで良質な睡眠を取ることができるので、逆ストレスも解消効果もあります。
例えストレスによる歯ぎしりであったとしても、しっかり睡眠をとることができれば幸せホルモンとも言われているセロトニンの分泌も高まるため、ストレスが解消に向かうのです。
筋肉の緊張を和らげる
マウスピースの使い始めは逆に違和感があって緊張することもありますが、すぐに慣れてしまいます。
慣れてしまうと今度はマウスピースが入っていることで安心感が生まれ、逆に筋肉の緊張を和らげる効果もでてくるのです。
マウスピースは就寝前に使おう
マウスピースは歯の矯正や現在はホワイトニングにも使用します。
ホワイトニングなどは昼間行いますが、歯ぎしり改善のためのマウスピースは就寝直前に、歯をみがき、口内を清潔にしてから使用します。
市販のマウスピースは主に2種類
歯型を作るタイプ
歯形を自分でつくるタイプのマウスピースは1500円程度のものが多く、価格帯は1000円から5000円程度となります。
お湯につけて柔らかくしていき、それを口の中に入れて自分で歯形を付けていきます。
しっかり型が付いたらあとは冷ますだけ。
マウスピースは思ったより柔らかくなるので、上手に左右均一につくることが結構難しく、歯形はしっかりとれても、その付近への負担がちょっと気になるところです。
入れてみると口が閉じにくい傾向にあります。
また、毎日使用していると噛み合わせが少しずれることもあり、顎に違和感を覚えるようになることもあります。
奥歯を固定するタイプ
幾つかのタイプがありますが、奥歯を固定することが出来るタイプで、全体柔軟性のある柔らかい素材でできており、ひっぱると伸びる素材です。
価格は大体2000円前後。
歯形を取る全体タイプのマウスピースと違って、口の中の違和感がとても少なく緊張感がありません。
ただし、人によっては飲み込んでしまいそうで、緊張してしまうという声もあります。
慣れるまではちょっと不安かも知れません。
歯医者では検査をして作成する
歯医者でマウスピースを作るためには、歯の検査をし、入れ歯などを作るときのようにしっかり型取りをして作成するため、その人にピッタリの口の中に負担のないマウスピースが手に入ります。
また、どうしてもどこか合わない部分があったとしても、きちんと修正も行ってくれるので安心です。
歯科のマウスピースは保険適用でも高い
歯ぎしりの場合はそれによる弊害があることから、保険適用になることがほとんどです。
しかし、それでも5000円~7000円程度となり、他に診察料などが入るともう少しかかるため、価格面では市販のものより高くなります。
マウスピースに頼らず環境も見直してあげよう
子どものうちは、すぐにマウスピースを使用せずに様子を見てみるのも重要です。
気になるようであれば歯医者に相談し、いろいろな部分にトラブルが起こっていないかのチェックをしてもらい、何も問題がなければ焦ってマウスピースを使用しなくても大丈夫です。
子どもがストレスを抱えてないかなど、心の面も注意してみましょう。
また、寝ている間にどのぐらい歯ぎしりをしているかによっては、マウスピースに頼る必要はないかもしれません。
枕などを調節してみたり、よく噛む練習をしたり、しっかり外遊びをさせてぐっすり眠れるようにするなど、環境の見直しをすることからスタートしてみてください。
歯のぐらつきのチェックや、顎に不調がないかときどき聞いてみることは忘れずに。