赤ちゃんの肌は乾燥しやすいため、保湿ケアはとても重要です。
ただし、保湿ケアの重要性はわかっていても、実際どの保湿剤を使用すればいいのか迷ってしまうママも少なくないと思います。
- ローションタイプ
- オイルタイプ
- クリームタイプ
- ジェルタイプ
など市場には様々な赤ちゃん用の保湿剤があります。
そこでここではそれぞれのメリットデメリットや上手な使い分け方法などを解説したいと思います。
この記事の内容
ローションタイプ(ベビーローション)の特徴
ベビーローションの一番の目的は「お肌に潤いを与える」ということ。
そのため、ベビーローションの主成分はほとんどが水溶性成分となっています。
商品によっては油性成分をほとんど含まない化粧水のようなサラッとしたものから、油性成分を適度に配合することで軽いトロミを出したローションまで様々です。
ベビーローションのテクスチャーはとてもみずみずしく、季節問わずに乾燥気味な赤ちゃんのお肌へしっかりと潤いを補給することが出来ます。
ただ保湿させる目的だけではなく、湿疹などの炎症を抑える効果のあるローションや紫外線防止効果のあるベビーローションなど、その目的や種類も豊富なので赤ちゃんの肌状態に合わせて使い分けてください。
ローションタイプのメリット
赤ちゃんのお顔から体まで全身に使用できるベビーローションは、使用感がとてもさっぱりとしているので、お風呂上がりの保湿ケアでは赤ちゃんもママも気持ちよく使用することができる保湿アイテムです。
浸透性も良いので一度塗りで潤いに物足りなさを感じる時には重ね塗りをしても、赤ちゃんのお肌には負担にならないのも嬉しい点です。
使用後のベタつき感もなくサラッとした仕上がりなので、塗った後すぐ、赤ちゃんに洋服を着せてあげても気になりません。
ママが急いで手を拭いたり洗ったりする手間もないので、気持ちに余裕を持ったスキンケアが行えます。
ローションタイプのデメリット
潤いを補給することに対しては抜群のベビーローションですが、補った潤いを保持するという点では少々力不足な部分があります。
それは水溶性成分をメインに配合しているローションの特徴とも言えます。
ただし、最近のベビーローションにはただ保湿するだけではなく、様々な+αの機能が兼ね備えられたものも登場しているので、ベビーローションを選ぶ際には+αの機能性も重視して選ぶのもポイントです。
オイルタイプ(ベビーオイル)の特徴
ベビーオイルの主成分は、油性成分のミネラルオイルや植物由来の天然オイルがメインで配合され、どのメーカーのベビーオイルの全成分を見てもほとんどが油性成分で作られています。
オイルは滑りも良く伸びも良いテクスチャーなので、全身マッサージなどに使用する保湿剤としては最適と言えます。
高い保湿力と特徴的な使用感から、乾燥が気になる秋冬のシーズンに使用するのがオススメ。季節や気温、保管環境によってテクスチャーに変化が現れるのもオイルの特徴です。
オイルタイプのメリット
ベビーオイルの一番のメリットは、なんと言っても高い保湿力。
お肌に塗ることによって、お肌に補った水分やお肌内部の水分が蒸発してしまわないようにお肌表面に薄い膜を作ります。
要はお肌にフタをしてバリア機能のサポート的役割が強いアイテムです。
赤ちゃんのお肌はもともと、肌機能がとても未熟で乾燥しやすい肌質のため、保湿ケアがとても大切になってきます。
ベビーオイルをお肌のバリア機能のサポートとして使用するのは、赤ちゃんの素肌を乾燥から守るためにもオススメです。
また、ベビーマッサージをしてあげる際などにベビーオイルを使用すると、オイルの滑りの良さで摩擦によるお肌への負担を与えることなくスムーズにマッサージしてあげることが出来る上、保湿ケアもできるので一石二鳥のスキンケアが行えます。
お風呂の時には洗いにくい赤ちゃんのおへその汚れや耳の汚れが気になる時には、ベビー綿棒に少量のオイルを染み込ませて、おへそやお耳の汚れを優しく拭き取ってあげるという使い方もできるので便利です。
オイルタイプのデメリット
配合成分のほとんどをオイルが占めるベビーオイルなので、そのテクスチャーや使用感が気になるというママの声も多いのが現状。
ベビーオイルを塗った後のママの手や、ベビーオイルを塗った赤ちゃんの体にすぐに洋服を着せるには少し抵抗感を持つママなど、高い保湿力の反面、オイルのベタつき感がネックだと感じられがちです。
また、赤ちゃんの顔で乾燥が気になるおでこやほっぺなどにベビーオイルを塗ってあげた場合、お風呂の時などにはきちんとオイルも含めた汚れをキレイに洗い落として清潔にしてあげてください。
時間の経って古くなったオイルが毛穴に詰まることで乳児湿疹や新生児ニキビといった肌トラブルを招く恐れがあるので、使用には注意が必要です。
クリームタイプ(ベビークリーム)の特徴
水溶性成分が少なめに、油性成分が多めに配合されたクリーム状の保湿剤。
ベビーローションとベビーオイルのちょうど間の立ち位置になる保湿剤がベビークリームです。
水溶性成分でお肌に潤いを与えたら、補った潤いが逃げてしまわないように油性成分でお肌表面にフタをして保湿する働きを持ちます。
秋~冬にかけて乾燥がピークを迎え、冬~春にかけてピークが落ち着いてくる時期の使用が好ましいと言えます。湿度や気温が高くなる夏に使用するには、使用感が少し重たいかもしれません。
クリームタイプはテクスチャーが柔らかいものから柔らかさのないものまで様々で、実際に使用してみなければ分からないものばかりです。
使用感の違いによって使用するママの好みも分かれますので、テスターでのお試しや口コミなどの情報を参考にして選んでください。
クリームタイプのメリット
水分による浸透性と油分による仕上がり感のバランスが良いので、赤ちゃんのスキンケア初心者の新米パパやママが使用するには簡単で、気持ち良く保湿ケアしてあげられるのもクリームタイプの良いところ。
オイルやローションと違って、クリームを手に取り出した時にすぐに流れ落ちてしまう心配もないので、気持ちに余裕をもって赤ちゃんの保湿ケアをしてあげることができます。
緩すぎないテクスチャーなので、チューブタイプの容器に入ったベビークリームであれば、外出先などで乾燥が気になる時にはサッと塗ってあげられるのでとても便利です。
クリームタイプのデメリット
水分の配合量が油分に比べて少ないので、使用するベビークリームによっては滑りが悪く、何度も塗りなおす必要があります。
少量を無理に伸ばして塗ろうとするとママの手と赤ちゃんの肌との間で摩擦が生じ、お肌に負担をかけてしまうこともあります。
ベビークリームを使用する際にはテクスチャーや使用量にも気を付けてください。
ジェルタイプ(ベビーゲル)の特徴
ベビージェルと言うと、赤ちゃんでも使える「オールインワンジェル」が挙げられます。
オールインワンジェルは大人が使う物というイメージが強いですが、赤ちゃんでも安心して使うことのできるオールインワンジェルがあることを知らないママがまだまだ多いです。
無色透明で非常にみずみずしさがあり、少しひんやりとしている感触が特徴的なテクスチャーがジェルタイプの保湿剤。
クリームタイプの保湿剤に比べて油分の配合量が少なく、主に水とグリセリンで形成され、その他に保湿成分が含まれています。
ジェルタイプの保湿剤でもお肌へ潤いを補うことはできますが、持続力が低いので物足りなさも感じるかもしれません。
ジェルタイプのメリット
ほどよくひんやりとしたテクスチャーなので、夏場の火照った赤ちゃんのお肌にそっと塗ってあげると、クールダウンしながら保湿できるのでオススメです。
ジェルを使いながらベビーマッサージすると、ジェルのみずみずしさでとてもスムーズにマッサージしてあげることができます。
大人が使うオールインワンジェルと違い、ベビー用のオールインワンジェルは肌刺激となるアルコールなどが含まれていません。
大人以上に乾燥しやすい赤ちゃんの肌を保湿するため、多くの保湿成分が配合され低刺激であるように作られているので、赤ちゃんに限らず敏感肌のママが使っても安心なベビー用オールインワンジェルがほとんどです。
ジェルタイプは浸透力も抜群なので、赤ちゃんの保湿ケアをしつつ、あまり時間をかけずにスキンケアをしてあげられるのもジェルタイプの良いところです。
油性成分をほとんど含んでいないので、新生児ニキビや乳児湿疹が気になるお顔部分にも少量を優しく塗ってあげると、ベタつかずサラッとした仕上がりで気持ち良く保湿を与えてあげることができます。
ジェルタイプのデメリット
ジェルタイプの保湿剤は季節によっては使用しにくい場合があります。
ジェルはひんやりとしたテクスチャーなので、寒い冬場に使用するには、冷たいジェルを塗られた赤ちゃんもビックリしてしまうのでオススメできません。
出番としては夏限定と限られてしまいがちです。
油分が少ない分、サラッとして気持ちの良い肌触りになりますが、保湿の持続力が少し弱い部分があります。
浸透性も良いので塗った直後は潤っている感覚がありますが、時間が経つと乾燥が気になってしまうかもしれません。
各保湿剤の上手な使い分け方法
ローションタイプ・オイルタイプ・クリームタイプ・ジェルタイプと、ベビースキンケアの保湿剤にもいろいろな種類がありますが、必ずしも何かひとつに絞って使用する必要もありません。
各保湿剤にはそれぞれの役割・目的が分かれています。
例えば、お肌に水分を補給する「ローションタイプ」を使用した後に、お肌の潤いが逃げてしまうのを防ぐ「オイルタイプ」の保湿剤を重ね塗りすると、保湿効果は単品で使用するよりもアップしてより効果的に保湿ケアが行えます。
また、乾燥が特にひどい時には水分補給として「ベビーローション」で赤ちゃんのお肌を整えたら、「ベビークリーム」でさらに保湿効果を高めてあげると、お肌の水分保持力も上がりオススメです。
春夏はローションタイプやジェルタイプ、秋冬はオイルタイプやクリームタイプと、季節や気温によって保湿剤を使い分ける方法もあります。
赤ちゃんのお肌の状態に合わせて、保湿剤を使い分けてあげることも大切なスキンケアとなります。
夏はローションタイプ、冬はクリームや軟膏タイプを使う、朝はローションタイプ、夜はクリームや軟膏タイプを使うなど、季節、時間、用途に合わせて使い分けるとよいでしょう。
参考文献:アトピー性皮膚炎のスキンケアQ&A(独立行政法人環境再生保全機構)
迷ったら油分と水分のバランスがとれたローションタイプ
初めての赤ちゃんでスキンケアをどうすればいいか悩みがちな新米パパやママ、寝返りもできるようになり片手間ではスキンケアが難しいと感じるママ、保湿剤の種類が多すぎて何を使えばいいのかさっぱりというママなどには、油分と水分がバランス良く配合されたローションタイプの保湿剤がオススメです。
油分と水分がバランス良く配合されているローションはテクスチャーが柔らかくほどよいトロミがあり伸びも良いので、赤ちゃんのお肌に滑るようにスーッと馴染ませてあげることができます。塗ってあげる時のお肌への摩擦の心配もほとんどありません。
水分の配合量がメインのローションとは違い、潤いを与えつつ潤いを保持する効果が期待できるので、1本でも十分保湿ケアすることが可能です。
潤いが足りないようであれば、そのまま重ね塗りをすると保湿力もアップします。
特にポンプタイプのベビーローションであれば、動き回る赤ちゃんを片手で支えながらもう片方の手でポンプをプッシュし保湿剤を塗ってあげることができてスムーズにケアしてあげることができます。
使いやすい容器のベビーローションを選ぶとママの負担もなくなり、赤ちゃんとの楽しい保湿ケアが行えます。