赤ちゃんの肌はとても乾燥しやすいと言われていますが、特に気を付けたいのがお風呂上りのタイミングです。
お風呂から上がって油断していると肌の水分はどんどん失われていき、すぐに乾燥してしまいます。
「ちゃんと保湿ケアしているのになぜ乾燥するの?」
と思うママも多いかと思いますが、それはお風呂上りから保湿するまでの時間にポイントがあるのです。
ここでは赤ちゃんのスキンケアのポイントとして、お風呂上りから保湿するまでの重要性を解説したいと思います。
この記事の内容
お風呂から上がったら5分以内に保湿剤を塗ろう
お風呂後の体温が上がった体からは、お肌表面上の水分が蒸発してしまいます。
タオルで優しく体を拭いてあげたらすぐに保湿ケアをしてあげてください。
目安としてはお風呂上りの5分以内が勝負と言われています。
ただでさえ皮膚が薄く乾燥しやすい赤ちゃんのお肌なので、必要以上の水分が蒸発によって奪われてしまうと、余計乾燥気味になってしまいます。
湯冷めして風邪をひいてしまわないためにも、お風呂上りは時間をかけずに保湿ケアしてベビー服を着せてあげましょう。
10分以上経ってしまったら意味がない?
お風呂後10分を経過する頃には、水分の蒸発スピードが急激に加速しお肌の水分はどんどん奪われてしまいます。
皮膚科の先生によっては「とにかく早く!」「3分以内に!」などと言われるケースもありますが、それだけお風呂後には時間を置かずに保湿してあげることが重要だということです。
10分以上経って保湿することは意味がないとは言いきれませんが、お肌の水分量が少しでも多いうちに保湿ケアしてあげることで、より乾燥を防ぐことが可能です。
保湿ケアをしてお肌に潤いを与えてあげることで、かゆみ・炎症などの様々な肌トラブルから赤ちゃんを守ってあげましょう。
保湿剤は肌がもちもちするまで塗ろう
赤ちゃんに保湿剤を塗ってあげる時は、お肌がもちもち・すべすべになるまでしっかりと塗ってあげましょう。
その際、決してこするように塗るのではなく、優しくマッサージするイメージで塗るようにすると、塗ってあげる手に余計な力が入らず保湿ケアしてあげることができます。
使用する保湿剤も固めのものを何度も手に取り出して塗るより、滑りの良い柔らかいテクスチャーのものを使うとスムーズに塗れます。
乾燥が特に気になる部位には、一度保湿剤を塗った後に再度塗る「重ね塗り」も効果的です。
乾燥が気になる部位は保湿が足りていないという証拠なので、そのままにせず、重ね塗りしてしっかりと保湿してあげるようにしましょう。
保湿成分がしっかり配合されているものを選ぶことはもちろんですが、小さな赤ちゃんのお肌に使うものなので、
- お肌に優しい成分のもの
- 低刺激なもの
- 無添加処方のもの
など、赤ちゃんに合った保湿剤を見極めて選んであげてください。
体はたっぶりまんべんなく塗る
ママの手のひらに出した保湿剤を赤ちゃんの体にたっぷりと塗っていきます。
各部位にワンコインサイズの量が使用目安ですが、赤ちゃんとひとくくりに言っても体の大きさには個人差があるので、ママの感覚で使用量は微調整してあげましょう。
見落としがちな指の間、脇の下、おしりの肛門周りなども塗り忘れがないようにします。
もったいないからと少ない量の保湿剤をお肌の上で無理やり伸ばして塗るのはやめてください。
保湿剤の滑りが悪いとママの手によって摩擦が生じて赤ちゃんのお肌に大きな負担をかけてしまいます。
それだと保湿ケアしてあげる目的が逆に赤ちゃんのお肌を痛めてしまうだけです。
保湿ケアする時は十分な量で塗りましょう。
滑りの良い柔らかいテクスチャーの保湿剤であれば、塗ってあげるママも塗ってもらう赤ちゃんも気持ちよくスキンケアすることができるので、使用するテクスチャーの質にも気を付けて選んでみてください。
顔はおでこ・鼻・頬・耳の裏などすみずみまで塗る
顔はほっぺただけ塗って満足していませんか?
乾燥しやすい目元やよだれかぶれしやすい口元、耳の裏や耳たぶも、すみずみまで保湿ケアしてあげてください。
おでこなどのTゾーンは乾燥するイメージが少ないです。
しかしTゾーンこそ皮脂分泌による汚れなどで新生児ニキビや脂漏性湿疹などの肌トラブルが起こりやすい部位でもあるので、しっかり保湿してあげる必要があります。
また、洋服を着る体とは違って顔は常に外に出ている部分でもあります。
紫外線や乾燥した空気などの外的刺激にもさらされる機会も多いからこそ、念入りに保湿ケアして肌トラブルから守ってあげる必要があるのです。
お風呂でできる乾燥肌対策
赤ちゃんのお肌は大人の肌の約半分の薄さでバリア機能が未熟な乾燥肌。
そんなデリケートはお肌なので、お風呂で体を洗ってあげる時のベビーソープはもこもこの「泡」で優しく洗ってあげることが大切です。
泡の付いた手で赤ちゃんのお肌をこすり洗いするのではなく、シャンプーの泡でマッサージするように洗ってあげるとお肌への摩擦も軽減されて負担も少なくなります。
赤ちゃんの場合、片手で支えながら入れることにもなるので、泡で出るタイプのベビーソープが便利ですね。
使うベビーソープも保湿効果のあるものを選んだり、保湿効果のある入浴剤を使用するのも乾燥対策にはオススメです。
湯船につかると毛穴が開くことで、お肌の内側の水分(潤い)が逃げやすくなってしまいます。
さらに、体温が上がったお風呂上がりの体からは水分が蒸発しやすくなるので、バスタイムは短めにお風呂後のスキンケアは素早く行うことが、赤ちゃんの乾燥肌対策として重要ポイントとなります。
お風呂の水温に気を付ける
熱すぎるお湯は、肌の薄い赤ちゃんには大きな負担となり、お風呂に入るだけでも疲れてしまうので、お湯の温度は38~39℃のぬるま湯がベスト。
冬の寒い日であれば40℃までなら許容範囲内と言えます。
お風呂はお湯の温度だけではなく、入浴時間にも気を付けましょう。
気持ち良さそうだからと言っていつまでもお風呂に入れずに、体を洗ってあげる時間も含めて15分前後でバスタイムが終われるように心がけてください。
大人と違って赤ちゃんはのぼせやすいので、湯船につかるのは2~3分程度で十分です。
お風呂に入る時間帯も必ず夜にする必要はありません。
赤ちゃんの生活リズムも考えながら都合の良い時間帯にお風呂に入れてあげるようにしましょう。
だからと言っていつもバラバラの時間帯に入れるのではなく、極力同じ時間帯に入れてあげることで赤ちゃんの生活リズムも整いやすくなります。
保湿効果のある沐浴剤を入れる
沐浴剤とは、ベビーバスのお湯に溶かして使い、洗浄成分が含まれているので赤ちゃんの体を優しく洗うこともできる沐浴グッズのひとつです。
ベビーソープのように洗い流す必要はないので、特に新米パパやママが沐浴に慣れるまで、生まれて間もない新生児期や首が座る前の赤ちゃんの沐浴時などにとても便利とされています。
洗浄成分のみに限らず、保湿成分も含む沐浴剤もありますので、沐浴剤を使用する際には保湿成分も含まれているものを選ぶと沐浴後のお肌の乾燥も予防できます。
沐浴剤の洗浄成分が体に残っていても問題ないほど安心なものではありますが、ベビーソープに比べると洗浄力は劣るので、皮脂汚れなどが残らないように注意してあげましょう。
また、洗浄成分が含まれていてもつるつる滑る使用感はないので、沐浴中に赤ちゃんを支える手が滑ってしまうという心配もありません。
保湿成分の高いベビーソープを使う
ベビーソープの一番の目的は「お肌を清潔にする」ということです。お肌に付いた皮脂汚れ、汗、よだれ、ほこりなどをキレイに洗い流して清潔な状態にする役割があります。
しかし、最近のベビーソープはただ「洗う」だけではなく、「洗いながら保湿する」機能を持ち合わせたベビーソープも増えてきました。
赤ちゃんのお肌はとてもデリケートで乾燥に弱いです。沐浴後に保湿してあげることはもちろん大切ですが、体を拭いたり髪を拭いてあげたりしている間にもどんどん乾燥してしまいます。
保湿ケアしてあげるまでの間慌てなくてもいいように、ベビーソープに保湿成分もしっかり配合されているものを使うと、沐浴後に慌てることなく、余裕をもって赤ちゃんのお世話をしてあげることができます。
洗剤のすすぎ残しも肌トラブルの原因
ベビーソープは様々な成分が配合されて作られています。
「赤ちゃんに優しい」と言われている洗浄成分配合のベビーソープでも、すすぎが不十分でお肌に洗浄剤が残ってしまったままでいると、返ってお肌への刺激となり、かゆみ・肌荒れ・赤い炎症を起こしたりと、肌トラブル発生の元となってしまいます。
赤ちゃんのお肌はとても薄く、バリア機能も未熟なため、すすぎが不十分でシャンプーの洗い残しによる肌トラブルも多く報告されています。
お肌に優しいアミノ酸処方のシャンプーは、洗浄成分が肌や髪に残りやすい特徴がありますので、洗い残さないようにいつもよりも長めにしっかりとすすぎをしてあげることが重要です。
また、ベビーソープや石鹸は低刺激のものを使ってあげてください。
石鹸は低刺激(弱酸性洗浄剤)のものを使用し、こすらず、よく泡立ててなでるように洗います。冬場や乾燥がひどい部位などは、石鹸使用の頻度を減らしましょう。
引用元:乾燥(ドライスキン)|国立がん研究センター
忙しい毎日でもしっかり保湿ケアをしよう
赤ちゃんのお世話にお休みはありません。付きっきりでお世話をするだけではなく、おうちのことや自分自身のこともあって、毎日時間に追われながらで忙しく過ごしているママは多いことでしょう。
どんなに忙しくても、赤ちゃんのスキンケアは大切にしてあげてください。
スキンケアは赤ちゃんのお肌を健やかに保つだけではなく、スキンシップによってママと赤ちゃんとの絆を深める大切な時間にもなります。
保湿ケア時、ママの手で優しく赤ちゃんの体に触れることで、赤ちゃんの体の変化や異変に気づくキッカケにもなります。
それでも時には手を抜きたくなる日だってあると思います。
保湿ケアが習慣になって日頃からしっかりケアできているのであれば、1日ぐらい手抜きがあったとしても、赤ちゃんのお肌に影響はないと考えます。
しかし、手抜きが続いてしまうと乾燥予防や肌トラブル予防にはなりませんので、忙しい育児の中でも赤ちゃんの保湿ケアはしっかり習慣付けて赤ちゃんらしいぷるぷるお肌を守ってあげましょう。