乳幼児のスキンケアアイテムとしてベビーパウダーを使っているママも多いと思います。
実はベビーパウダーもママのスキンケアアイテムとして利用できることを知っていますか?
いまいちベビーパウダーの活用方法がわからず、余ってしまっているママは是非自身のスキンケアアイテムとして使ってみることもオススメします。
ここではベビーパウダーの使い道について解説しています。
この記事の内容
そもそもベビーパウダーってどんなもの?
赤ちゃんへのベビーパウダーの使用目的は、摩擦予防と水分量の調節。
洋服やおむつが赤ちゃんの素肌と擦れ合うと刺激となり、肌トラブルを起こしてしまうことがあるので、ベビーパウダーを付けてからおむつや洋服を着せてあげると摩擦による肌トラブルを予防することができます。
また、赤ちゃんは汗をかく量が大人の倍と言われていますが、赤ちゃんは大人と同じ数の汗腺がある上、小さな体に汗腺が密集しているので汗が溜まりやすくなります。
必要以上にかいた汗はそのままにしておくと、あせもの原因になりかねないのでベビーパウダーを塗布して余分な汗を吸収し、お肌をさらさらの状態に保つことであせもを予防することができます。
ベビーパウダーの主成分と安全性
ベビーパウダーは主にタルクやコーンスターチです。
タルク
タルクとは、滑石と呼ばれる層状鉱物の結晶を細かく砕いて粉末状にしたミネラル成分の一種。
ベビーパウダーやファンデーションなどにサラッとした肌触りの感触目的で配合されています。吸着性も高く殺菌効果も期待できるので、デオドラント製品にも使われる場合もあります。
コーンスターチ
コーンスターチとは、とうもろこしの種子から摂取されるデンプン。タルクと混ぜ合わせてベビーパウダーやファンデーションなどに配合されることが多いです。
30年以上も前にはタルクの中にアスベストが含まれ、発がん性の危険があると大きな問題になりました。
しかし、実際のところ発がん性の疑いがあるのはアスベストであり、アスベストと組織が異なるタルクその物は「ヒトに対する発がん性は分類できない」とされ、カフェインと同類のグループに分類されています。
タルクもコーンスターチもアレルギーや皮膚刺激の報告のない安全性の高い成分と言えます。
ベビーパウダーの種類
ベビーパウダーにも種類があり、粉タイプと固形タイプのものがありますが、どちらかというと粉タイプの方が一般的です。
粉タイプも固形タイプも、一番よく見かけるのは容器に入ったベビーパウダーを付属のパプに適量取り、赤ちゃんのお肌に軽く塗布していくもの。素早くサッと使える手軽さが人気です。
近年では筒状の容器に入ったパウダータイプで、お肌に軽く振りかけたり、手に適量取り出し塗布するタイプも見かけるようになりました。
パウダーは塗布する際に粉末が空気中に飛んで赤ちゃんもママも吸い込んでしまうことがあるので、粉タイプのベビーパウダーは下半身に、固形タイプのベビーパウダーは上半身に使用するなど種類によって使い分ける方法もあります。
ベビーパウダーのメリット
赤ちゃんは新陳代謝が活発でとても汗っかき。
かいた汗をそのままにしていたり、おむつの中が汗やおしっこで蒸れた状態が続くと、汗腺(汗が出るところ)に汗が詰まって炎症を起こしてしまいそれがあせもとなります。
赤ちゃんの蒸れやすいおむつの中や汗をかきやすい体に使用することで、サラリと気持ちの良い肌環境で過ごすことができます。
ベビーパウダーのデメリット
ベビーパウダーはあせもの予防として昔ながらのアイテムですが、使用する際には使用量に気を付けて使いましょう。
ベビーパウダーをつけ過ぎてしまうと汗腺を塞いでしまい肌トラブルの原因となり逆効果。
赤ちゃんにベビーパウダーを使ってあげる時には、パウダーを取ったパフを一度ティッシュにオフし、余分なパウダーを落としてから優しく付けてあげるとつけ過ぎ防止になります。
付け方もパタパタ叩くような付け方だと、パウダーが空気中に舞ってしまい吸い込んでしまう場合があるので、静かに軽く押さえるような感覚で付けてあげましょう。
ママにも便利なベビーパウダーの美容活用法
ベビーパウダーって名前のせいでどうしても「赤ちゃんに使う物」というイメージが根強いですが、実はママにとってもすごく便利なアイテムだということをご存じでしょうか?
美容に役立つベビーパウダーの活用法をご紹介しますので、気になった美容法がありましたら是非お試しください。
ファンデーションとして
ナチュラルメイクは、清潔感もあり高感度の高いメイクとして、ママに限らず幅広い女性に人気ですが、そんなナチュラルメイクに仕上げるアイテムのひとつとして、ベビーパウダーをファンデーション代わりに使うのがオススメです。
肌の色が気になる時には、コントロールカラーで整えてからベビーパウダーを塗るとより理想的な素肌にメイクすることができます。
薄づきで付け心地が軽いベビーパウダーなので、レースを1枚かけたようなとってもナチュラルですべすべなお肌に仕上がります。
ただし、ベビーパウダー自体にはカバー力が少ないので、気になるシミやくすみはベースメイクの時点でしっかりカバーしておきましょう。
フェイスパウダーとして
メイク仕上げの必須アイテムでもあるファイスパウダー。
これをベビーパウダーに置き換えて使用する方法があります。
ベビーパウダーは余分な皮脂や汗を吸収してくれる効果があるので、メイクの仕上げに使うことで皮脂によるテカリ予防ができます。
特に化粧崩れがしやすい春夏メイクの仕上げに使用するのがオススメです。
乾燥が気になる秋冬の季節に使用する場合は、ベビーパウダーの吸収性から余計お肌が乾燥しやすくなるので、しっかりと保湿を心掛けたスキンケアの上で使用しましょう。
アイメイクの崩れ防止として
女性の顔の中でパッと見た時に一番目がいくのは目元であると言われています。
人と顔を合わせて話す時など、相手の目を見て話す人は多いと思います。
女性の場合、アイメイク次第でお顔の印象は大きく変わるものです。そのため、アイメイクに力を入れているママさんも多いのではないでしょうか。
朝キレイに仕上げたアイメイクでも、時間の経過と共に寄れてしまったり崩れてしまったりしてメイク直しが必要になることもあると思います。
そこで使える便利アイテムがベビーパウダーです。
アイメイクが崩れる原因は、目元の水分(汗や涙)と油分(皮脂など)のバランスが関係しています。
特に脂性肌の場合、目元のアイメイクが滲みやすいので、アイメイクの仕上げにベビーパウダーを薄くさっと一塗りすると、必要以上の皮脂を吸収してくれるので崩れを防ぐことができます。
スクラブ洗顔として
くすみや吹き出物などが気になる時には、いつも使っている手持ちの洗顔料にベビーパウダーをティースプーン1杯ほど混ぜ合わせると即席スクラブ洗顔料の出来上がりです。
ベビーパウダーの殺菌効果でアクネ菌を抑制することで吹き出物を予防することができます。
また、市販のスクラブ洗顔料よりもベビーパウダーの細かい粒子が、吸着性の働きもあり毛穴の汚れを落としてくれるのです。
ベビーパウダーには皮膚軟化作用もありますので、柔らかいお肌へ整えてくれる嬉しい効果も。
柔らかいお肌は保湿成分の浸透力もアップし、潤い豊かな肌環境を保つことができるので、お肌にハリを感じなくなった時にはベビーパウダーでスクラブ洗顔もお試しください。
スクラブと言っても、赤ちゃんに使えるほど優しいベビーパウダーなので、お肌への負担は心配ありません。
その分即効性もないので物足りなさを感じてしまうこともありそうです。
美容パックとして
ベビーパウダーは美容パックとしても活用できます。
牛乳を使った方法とヨーグルトを使った方法の2パターンをご紹介します。
牛乳を使った美容パックの材料 | ベビーパウダー大さじ3、牛乳100cc |
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ヨーグルトを使った美容パックの材料 | ベビーパウダー小さじ2、プレーンヨーグルト大さじ1 |
どちらもよく混ぜ合わせ、顔に塗ったら10分ほど時間をおいてぬるま湯でよくすすいでください。
乾ききるまで放置してしまわないように注意しましょう。
角質除去効果によりお肌のキメが整います。
ベビーパウダーを使った美容パックはスペシャルケアのひとつとして行うのがオススメです。
また、美容パックの作り置きはせず、その場で使い切るか残った分は処分してください。
防腐効果がないので作り置きを使用するのは肌トラブルを招く恐れがあります。
ボディケアの仕上げとして
お風呂上がりのボディケアも美を保つには大切なケアのひとつですね。
紫外線が気になる季節にはひんやりジェルで引き締めマッサージをしたり、乾燥する季節にはオイルマッサージをしながら保湿ケアをするママもいるのではないでしょうか。
ボディマッサージに使用するケアアイテムによっては、仕上がりがベタついてすぐに衣類が着れなかったり、敏感肌の人であればボディケア以前に、お肌と衣類の擦れによる摩擦から肌を痛めてしまうこともあると思います。
そんな時はベビーパウダーの出番です。
ボディマッサージ後や衣類との摩擦に弱い方は、ベビーパウダーを薄く肌に塗ると、ベタついた肌もさらさらに仕上がるので衣類が肌にくっつく心配もなく、衣類との摩擦による肌ダメージの軽減にもなります。
どうしてベビーパウダーはママも使えるのか?
ベビーパウダーが危険だと言われていたのは今から30年以上も前のこと。
ベビーパウダーの主成分であるタルクにアスベストが含まれており、そのアスベストが発がん性の疑いがあると社会問題になったためです。
現在は、厚生労働省が定めた厳しい品質検査をクリアしたタルク以外は使用が許可されていないので、ベビーパウダーの安全性も非常に高いと言えます。
そもそも、赤ちゃんに使用するベビーパウダーに許可されていない不純物が入っていたとしたら大問題です。
品質的にも安心できてお肌への刺激も少なく、お肌の弱い赤ちゃんでも使えるベビーパウダーだからこそ、ママをはじめとした敏感肌の大人まで安心して使えるのです。
ただし、安心な物だからと言って安易に使用せず、使用量や使用後のお手入れなどには十分注意して使いましょう。
ママがベビーパウダーを使う時の注意点
ベビーパウダーの粒子は毛穴にも入り込むほど細かいので、つけすぎてしまうと毛穴詰まりの原因になってしまいます。
使用する時にはベビーパウダーをパフに取ったら一旦ティッシュにオフすると余分なパウダーを落とすことができ、お肌へのつけ過ぎを予防できます。
また、ベビーパウダーを使った後にはしっかりと洗い落とす必要があります。
ベビーパウダーのみの使用であれば洗顔のみで十分落とすことができますが、メイクとしてコントロールカラーや日焼け止めの上からベビーパウダーを使用している場合は、洗顔のみでは落としきれないのでしっかりとクレンジングをして落としましょう。
そして、これは赤ちゃんにも言えることですが、ご自身のお肌に合ったベビーパウダーを選ぶことが何よりも大切です。
お肌に合わないベビーパウダーは肌トラブルにつながります。
赤ちゃんのお肌に合ってもママのお肌に合わないような時は、同じベビーパウダーは使用せずにそれぞれに合ったベビーパウダーを用意して使いましょう。